麻酔科研修チェックノート 改訂第2版

書き込み式で研修到達目標が確実に身に付く
讃岐美智義 著
ISBN978-4-7581-0568-2

羊土社

Check note for all clinical anesthesia residents Second Edition

指導医にもおすすめ
(研修医が読んでいる本を知っておく必要があります!)

「麻酔科担当のMRや麻酔科関連機器を取り扱う方々にもおすすめ」
救急救命士の病院実習にも、活用できます!!
手術室看護師にも、わかりやすいと評判です!!
最終更新日 2007.12.26

はじめに(改訂第2版)より抜粋

 初期臨床研修制度になり3年間,著者が初期研修医と向き合った結果がこの改訂第2版です.初版では言葉が足りなかったところ,誤解を受けやすかったところを詳述し研修医の意見を取り入れました.ただし,教育的見地から自分で調べる必要のあるところ(特に各種の病態や疾患について)は,詳しく記述していません.また,初版と同様に各施設で方法が異なる場合もあると思います.それらについては各施設での方法を学んでください.あくまでも自分で書き込み自分で学んでいくという心構えを忘れないようにしてください.研修のためのアクションを起こすのは研修医の方々です.本書を活用し指導医との共通言語をもち,自らアクション(指導医に許可を得ずに医療行為を行うという意味ではありません)を起こすことで,充実した麻酔科研修が行えるように祈っています.

■ 麻酔科研修時のアドバイス
1)手技について

 手技はまず見ることが大切です.次に書籍や手順資料を熟読します.正しい基礎知識をもち,再度注意する点を確認しつつ見てみましょう.実際にやってみて,できなかった場合は,どこがいけなかったかを追求します.自分ではできていると思いこんでいることが,上達を妨げます.できていないところを早く認識(キチンと評価してもらう)し,徹底的にトレーニングしましょう.解剖をよく理解しているか,正しい道具の使い方ができているかをチェックし,補助器具,診断機器なども活用して手技の向上をめざすようにしてください.1回できればおしまい(できたら飽きる)というのは,臨床医には向きません.ただし,臨床研修の目安として,手技のトライ回数は3回が限度(指導医や患者リスク,社会的状況による)です.患者の安全が最優先で,引き際も大切です.上手な先生の手技を見ることも有用です.

2)生命維持に必要な理論と知識を身につける
 本書を読み,わからない点は,さらに書籍や文献を読みます.疑問があれば指導医や上級医に質問します.それでわからなければ自分で研究するという心構えが大切です.

3)理論立てた(刻々変化する)患者病態の把握と対応(術前,術中,術後)
 検査データ,病歴,経過だけでなくモニター機器からの情報や薬剤の反応性,手術野の情報などを統合して考えることが大切です.起きやすいこと,ありがちなことから順番に考える癖をつけ,先手を打った対処ができるようにトレーニングしておきましょう.常に何か困ったことが起きてからしか考えられないのはヤブ医者です.各種疾患,特に病態や手術に応じた対応については本書のみに頼ることなく,他の書籍を調べたり,指導医や上級医からの意見を求めて学ぶことが重要です.できるだけたくさんの役に立つ情報を統合して患者さんに対応するのが,臨床医の姿勢です.その場のみを切り抜けようとするあまり,本書のみを当てにするようではいけません.著者は主体的な麻酔科初期研修を行うための材料を与えられることに喜びを感じます.

4)ホウレンソウとそのタイミングを会得する絶好の機会
  適切な内容のホウレンソウをタイムリーに行う能力を磨くことが,指導医の大きな信頼につながります.危険の回避,合併症の早期発見が自分自身も患者も助けます.

5)短い時間で情報収集,プレゼンテーションする癖をつける
  カンファレンスだけでなく指導医への報告もプレゼンテーションと思い,簡潔に要点を述べられるように訓練をしましょう.

2007年3月 讃岐美智義

 麻酔科臨床研修の目的は、麻酔の方法を学ぶことではありません。麻酔を通して患者の観察やその記述(臨床医の目を養うこと)を行うこと、手技や特殊現場(麻酔科研修でしか得られないもの)を経験してもらうことが主体になるものと考えています。術中管理における麻酔状態から覚醒まで(手術侵襲によるものを含む)の様々な状態は、麻酔によって人工的に作り出されているとはいえ、通常の外来や病棟での研修では体験することはない究極の状態です。それぞれの状態を観察する、あるいはそれをきちんと記述することは、まさに異常な状態を認識できるということを意味します。これが、臨床医の目であり、まずは観察、記述できることが大切です。次にそれに対してどのように対応するかを指導医から学んでほしいと思います。それに加えて、意識のある状態では行えない手技や麻酔・手術といった特殊現場を経験してもらうことは、これからの臨床を行っていく上でのキーとなる事柄や考え方をえるきっかけになると思います。さらに、術前・術後の患者診察(医療面接)、主治医とのコンタクトは、短時間での問題点の把握、問題解決能力を養う礎となります。麻酔科臨床研修に含まれた課題の意味をかみしめながら進んでください。 そして、この研修では物足りない、もっと勉強したいと思えたならばプロの麻酔科医としての道を志すのがよいでしょう。

 msanuki.net(麻酔科医になろうよ!!)

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【本書の使い方】

■ はじめに一通り通して読む

■ 各項の冒頭のチェックポイントに注意して読む

■ 手技マニュアル(第4章)を熟読する

■ 羅針盤(目的別目次)に沿って読んでみる

■ 索引(p.358?),チェックシート,薬剤ノート(第5章),略語集(第8章)
  を活用して実践に役立てる

■ 勉強したことや気がついたことを,メモ欄に書き込む

 
■本書に掲載のURLリンク集
■初版 正誤表(2006/6/9版) 羊土社

■改訂第2版 正誤表(2007/12/4版) 羊土社

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