第1回JB-POT

九州厚生年金病院麻酔科

松本尚浩

 本日,第1回 JB-POT (Japanese Board of Perioperative Transesophageal Echocardiograpy 日本周術期経食道心エコー認定試験) を受験してきました.

  朝9時30分頃開始の「科目1」が55問,15分休憩を挟んで,「科目2」が70問90分間の択一式マークシート形式で,終了は13時30分過ぎでした.「科目 1」ではまず問題を30秒読んで,画像が供覧された後に約1分間解答時間がありま す.最後にもう一度画像が供覧され,30秒の確認時間があり,次の問題に進みます.1画像について1から3問の問題がありました.「科目2」では文章を読んで選 択枝から一つ選ぶ方法ですが,途中で選択枝のパターンが変わるので注意が必要でした.「科目1」は解答に不安があった問題に戻って考えようとすると今の問題を見逃してしまうので,ほとんどの問題が一発勝負の見直し無しでした.「科目2」は問題数が多く,残り30分のところで4割の問題が残っていたのでス ピードを上げざるを得ませんでした.試験結果の解析に時間がかかるためか,12週間後に結果が発表されるようです.

  リベンジを目指す自分のために,そしてこれから受験される方のために勉強法として ご参考までにいくつか申し上げますと,
 
「科目1」では短時間に画像の重要な部分に目がいく訓練が必要です.基本的解剖の理解はもちろん,病態を理解した画像読影技術が求められます.CD-ROMで販売されている"TEE: An Interactive Board Review on CD-ROM, LWW"は持っていましたが,EXAMモードで訓練してなかったので画像を読むスピードが未熟でした.
  「科目2」では,ガイドライン (http://www.jscva.org/committee/jb-pot_outline.html)に沿って偏りなく勉強す ることが重要です.面倒だからと超音波の原理,画像設定,ドプラーの原理などを省 くと,最初の数題での気分的落ち込みは相当なものでした.いっそ最後から解くのも 良かったかも知れません.合衆国のNBE (National Board of Echocardiography) が実施しているTEE資格試験 (Examination of special Competence in Perioperative Transesophageal Echocardiography: PTEeXAM)を受験された友人によれば,これと同等かそれ以上に難 しかったとの印象でした.
 確かに難しさは,医師国家試験<<麻酔科専門医筆記試験<<JB-POTと感じられました.この試験が決して問題の難易度を落とすことなく,日本の心臓麻酔水準を引き上げる原動力になることを期待しつつ,来年へ向けて同僚との勉強会を始めることにします.

【Annual Comprehensive Review &TEE update】
 毎年合衆国で開催される講習会です.北里大学の岡本浩嗣先生の勧めでAnnual Comprehensive Review &TEE updateに参加して,将来はNBE(National Board of Echocaradiography)のPTEeXAM(Examination of Special Competence in Perioperative Transesophageal Echocardiography)を受験したいと願うようになり, まずは日本のJB-POT突破を目標にしたのが,2004年2月でした.この講習会参加印象記は日本心臓血管麻酔学会雑誌に掲載されています.
 また,この講習会で出会った半田先生,清野先生とTEEに役立つ解剖理解のために練っ たアイデアがもうすぐAnesthesiologyに掲載されます.

【超音波検査士認定試験問題注解,金原出版 (ISBN4-307-77080-3)】
超音波の原理を学習するために,この問題集を解きながら関連する部分を「臨床心エコー図学,吉川純一編著」で確認しました.

「麻酔ディスカッションリスト[masui 10807] からご本人の許可を得て転載引用」
2004.9.12
一部、原稿追加
2004.9.19