2005年10月31日

「にて」「にて」攻撃

よく、カンファレンスで「にて」を連発するプレゼンテーションにお目にかかります(お耳にかかるか?)。「?で」と言うところを「?にて」と言っている。管理人は、「にて」は古風な言葉で、通常は場所、たとえば手紙などで「広島にて」などと、現代では場所にしか使わないと思っていた。ところがである、何科においてもカンファレンスの時に、「内視鏡にて発見された」だの、「TIVAにて麻酔を維持する」などの様にプレゼンテーションで多用している。意外に、偉い先生方は注意をしないが、私には非常に滑稽な感じがする。これと同じ事が、真興交易医書出版の臨床麻酔29(10):1692 「コラム「にて」について に掲載されている。「臨床麻酔」では、「で」の古語である「にて」は、誤用ではないが現代語ではないので編集者が査読時に「で」に置き換えているそうである。
いわんや、口語であるカンファレンスでは、「にて」はもってのほかということになる。一度、上記の臨床麻酔のコラムを読んでみてはいかがでしょうか。

2005年10月30日

「麻酔と救急のために」の秘密

スミルノフ教授に、「麻酔と救急のために」の秘密を指摘されてしまいました。そんなはずではなく、ぴったり同じにしたはずですが、ショックです。増刷時には2mm削ってもらうことにします。絶対に削ってもらおーっと。

2005年10月27日

日本臨床麻酔学会第25回大会での卒後初期研修医対象企画

日本臨床麻酔学会第25回大会(大阪)会期中に、以下の研修医向け企画が用意されています。11月18日(金)の午後からと11月19日(土) 午前中です。
大変ためになりますので、是非参加してください。おすすめです。申込みが必要ですから、それぞれのセミナーごとに下記のリンクからおねがいします。

1.日本臨床麻酔学会第25回大会 ワークショップ4- II
  臨床初期研修実践セミナー 
 「臨床研修に役立つ危機管理の理論と実際」
  共催:日本医学シミュレーション学会
 日時:11月19日(土) 午前9時?12時
 場所:ハービスホール
 定員:48名

ワークショップ内容
実習1.中心静脈穿刺ハンズオンセミナー
?正しい手技の習得で、患者さんとあなたの安全を守ろう?
    中川 雅史 社会保険紀南病院麻酔科
実習2.ビデオ喉頭鏡による正しい気管挿管指導
?あなたは毎日、喉頭鏡の素振りをしていますか??
    岩瀬 良範 埼玉医科大学麻酔学教室
実習3.人工呼吸器の使い方
?意外に触れるチャンスのない人工呼吸器、まずは触れてみよう?
    藤本 一弘 旭川医科大学附属病院集中治療部
実習4.ガム・エラスティック・ブジー
?気管に挿入してよい、柔らかいスタイレット?
    小澤 章子 北里大学医学部麻酔科学
実習5.麻酔器の構造と落とし穴
?手術室に必ずある謎の物体、麻酔器の中身こうなっている!?
   上農 喜朗 兵庫医科大学麻酔科学教室
実習6.ラリンジアルマスクエアウエイ(LMA)
?気道確保に困った時のお助けマスク?
   辻本三郎 大阪府済生会中津病院麻酔科


2.日本麻酔科学会広報委員会合同企画
  卒後初期研修医優待企画
  「麻酔科の時代到来」
日時:11月18日(金)14:00?16:30
 会場:第6会場
 定員:約100名

 パネルテーマ:「麻酔科の時代到来」
       ・ペインクリニック(京都府立医科大学 細川豊史 先生)
       ・緩和医療(和歌山県立医科大学 月山 淑 先生)
       ・救急・ICU(広島市民病院 多田恵一先生)
       ・開業(梅垣麻酔科クリニック 梅垣 裕 先生)
       ・女医(大阪医療センター 渋谷博美 先生)

2005年10月25日

麻酔科の魅力を語る

2005年10月29日(土)15時から、広島大学麻酔蘇生学関連病院グループ 後期研修説明会が開催されます。
管理人も、そのなかで「麻酔科先輩の話」というお題を頂きました。
●麻酔科医になったわけ
●初期研修から麻酔科後期研修へ(自分の入局当時と比較して)
●麻酔科入局から現在まで(麻酔科医として考えてきたこと)
●麻酔科の魅力(広島大学麻酔科の魅力含む)
などについて、本音で語ります(かなり熱いです)。興味がありましたら、ぜひお越しください。
説明会後には懇親会も予定されていますので、十分にお話が可能だと思います。
研修医2年目だけでなく1年目の先生も参加して損はありません。また、転科をお考えの先生もどうぞ。
奈良医大のように遠方からの参加者の旅費は出ませんが・・

2005年10月23日

ひきどころ

以前に、ここで紹介したAn Anesthesiologist's Day 麻酔科研修医日記 に、ひきどころというよい話が載っています。全く同感です。外科医の術中のdecision-making(意志決定)は、その人のバランス感覚をよく表していますね。麻酔科医は、その過程を術中にみているので外科医をもっとも厳しくみられる職種といえると思います。私は、ここから外科医に対する麻酔科医の厳しさが生まれると思っています。手術内容だけでなくその成り行きなども、観察する目が大切だと思います。
麻酔科研修日記、本サイトもおすすめです。

2005年10月22日

喉頭鏡の素振りは役立つ?

スミルノフ教授のサイトに「喉頭鏡の素振り」のFlashがある。この素振り、本当に喉頭展開時に役立つ動きである。イメージとしてとらえてみるとよい。前上方に振り上げるため、手前にこねて上顎の前歯に喉頭鏡を当てる方向の動作をしなくなる。
しかし、お気づきの方もおられると思うが、スミルノフ教授は喉頭鏡を持つ手が反対のようだ。左利き用の喉頭鏡(右手に持っている)を持っているので、右利きの方はお気をつけください。
また、人に当たらない場所で行ってください。

2005年10月20日

モ源病

先日の、血圧に関する話として笑えないのが、観血的動脈圧のトランスデューサーが床に落ちているのに、急に血圧が上昇したと思いこんでしまうことである。あわてていると降圧剤まで投与してしまい痛い目にあう。
落ち着いてモニターの波形を見たり、収縮期血圧/拡張期血圧を見ればおかしいことには気づくはずである。ゼロ点が違っているだけである。大抵は50-60程度の急上昇であるので、慣れていればあわてることはない。マンシェットで測定してからでも処置はよい。
モニターの原理を理解せずに数値のみを追いかけていると、このようにモニターに振り回されることから「モ源病」と呼ばれる。「モ源病」は経験の浅い研修医からあわてん坊の指導医にまで発生を見る。

逆に、本当に血圧が下がっているのに、モニターがおかしいと言ってはばからないと、医療事故につながる。もにたーの原理をよく知ることも大切だが、自分の五感を併用することも忘れてはならない。
「モニターを治療するのではなくて患者を治療するのだ」というのはよく言われることである。

2005年10月19日

血圧が下がります

研修医B「血圧が下がります。」「血圧が60台になったので、エフェドリンを入れました。」
確かに、血圧は60台であるが動脈圧波形がなまっている。橈骨動脈をふれると、激しく脈がふれる。動脈ラインに血液の逆流が見られる。加圧バッグを見ると圧が下がっている。
指導医「マンシェットで測った血圧は?」
研修医B「???」
マンシェットで測ってみると収縮期血圧は200mmHgを越えていた。血圧が低いと思って入れたエフェドリンで血圧が逆に上昇していたのだ。
加圧バッグに圧をかけ、逆流していた血液を戻すと、波形は正常になり血圧は220/120mmHgと表示されている。
数値のみを信じて、患者に触れていないとこのような間違いを起こすことがある。モニターの数値のみを盲信的に信じないこと。

2005年10月16日

血圧が上がるんですけど・・

研修医A:「先生,セボの吸入濃度を3%まで上げても血圧が上がるんですけど・・」「フェンタネストは100μgを2回入れました」「どうしてでしょう.痛いんでしょうか.」
ふと見るとBISも80台まで上がっている.ガスモニターでは呼気中のセボ濃度が0.2%と表示されている.セボフルランのテックの残量を見るとゼロである.セボフルランがなくなっていたためであった.
このようなやりとりを目にすることがあった.
TIVAの場合、プロポフォールはシリンジポンプに入っているので、なくなるとアラームが鳴る。揮発性吸入麻酔薬はなくなっても通常アラームが鳴らない。これは、吸入麻酔薬濃度の設定値と測定値が、かけ離れていることで気づくが、アラームのない機構が問題ともいえる。麻酔器メーカーにも一考してもらいたい問題ではある。

2005年10月14日

モニターがわからん(2)

モニターがわからんの2番目はBISモニターです。脳波を理解しようとする姿勢は感じられるのですが、何から初めてよいかわからないという質問が多いことも確かです。他科研修では、全く見かけないこともあり資料も少ないようです。身近に手に入るものとして、克誠堂出版の麻酔科学スタンダードI(臨床総論)の第5章 麻酔深度と徴候 6 脳波とその応用p.98-101とLiSA10月号から始まった麻酔脳波モニターを理解しよう:連載を奨めています。
わからない場合には放置せず、しっかり調べましょう。

2005年10月13日

麻酔器/回路がわからん

麻酔器や麻酔回路がわからないという質問も多く、説明に適当な教科書も少ないので、最近ではやはり、LiSAの2005年6月号の私が企画した「麻酔器を理解しよう」を奨めています。この企画、6月号だけではなく7月号のp.674-678に低流量麻酔時の仕業点検と9月号のp.868-874に麻酔器の歴史と発展(2)麻酔器の電子化という記事がありますので、こちらも一緒に読んでみてください。

2005年10月11日

モニターがわからん(1)

研修医がよくわからんと質問してくる一番は、なんといってもモニターについてです。筋弛緩モニターなどは、モードがいろいろあり使い分けがよく理解できていないと思います。そこで、2005年7月号のLiSAの記事「筋弛緩モニターを使いこなそう!」を読むことを奨めています。これをきっかけにして、教科書に書いてあることが理解できると思います。まずは、興味を持ったところから始めましょう。

2005年10月10日

LiSA2005/10[麻酔科医を増やすにはどうすればよいか?]

LiSA2005年10月号に徹底座談会「麻酔科医を増やすにはどうすればよいか?」という座談会形式の記事が掲載されています。登場人物は仮名ですので、結構、本音のトークとなっています。麻酔科の教授や部長クラスの先生だけでなく、中堅や若手の先生、研修医1年目を交えての座談会になっています。麻酔科の魅力についても語られています、是非読んでみてください。(LiSA 2005/10 P.1031-1051)

2005年10月 5日

麻酔科の時代到来「臨床研修医優待企画」

第25回日本臨床麻酔学会の大会期間中に麻酔科の時代到来というテーマの「臨床研修医優待企画」が開催されます。日時、会場は以下の通りです。
日時 :2005年11月18日(金) 14:00?16:30
会場 :ザ・リッツ・カールトン大阪4階 
    ザ・リッツ・カールトン・ボールルーム中
    (第25回大会第6会場)

ぜひ、大阪で開催される臨床麻酔学会に行きましょう。ロビー活動や懇親会参加も情報収集には有用です。

2005年10月 4日

後期研修病院募集

日本麻酔科学会のサイトにようやく、麻酔科後期研修医募集のリンク集が掲載されました。ここに掲載されている病院は、手堅いところだと思われます。今後、このサイトへの掲載が増えることを期待します。
なお、日本麻酔科学会のトップページのデザインも更新されています。

NAMIKI WEB

今のようなblogができるずっと前から、1ヶ月に1回メッセージを発してきたサイトがあります。あまりに奥深いご意見が掲載されるので、私が紹介するのも気が引けますが、ここに紹介します。「NAMIKI WEB」(月間並木)は、2001年の1月から欠かさず掲載され続けている。時々の話題にふれながらも、麻酔科医の中の麻酔科医から1月も欠かさず発せられるメッセージ。医局員に対するメッセージとして発せられているようですが、参考になります。札幌医科大学 麻酔学講座・麻酔科のホームページの中のコンテンツですが、他が更新されなくても必ず更新されているところには、特に頭が下がります。

2005年10月 3日

研修とは

先日、「ごめんなさい」といえる指導医について書きましたが、世の中には、「研修」をはき違えている研修医もいるようです。研修について、飛田給先生がかかれていますので、参考にしてください。私も同意見です。
物事を習う態度は、「謙虚」に受け止めることが大切であると思います。
いつまでたっても、習うべきことはある。「自分ができないから習うのだ」ということを、忘れてはいけない。私自身が物事を習うときに最も大切にしていることは、相手の言っていることを「謙虚に受け入れる」ことである。