2007年9月29日

「臨床研修マッチング」中間公表の全大学ランキング

「臨床研修マッチング」中間公表の全大学ランキングが日経メディカルオンラインに掲載されている.東大、医科歯科が相変わらず強い.中間発表の場合,1位希望人数順なので人気度を示すといっても過言ではないだろう.しかし,わがH大は50位とさんざんな不人気ぶり.がんばらねばならない.入学は結構むずかしいのに臨床研修は不人気というのは,いただけない.

2007年9月28日

ヤブ医者の定義

ヤブ医者とは何だろうかと考えてみた.「できない医者」のこと?と考えてみたところで,ネットで調べた.知泉Wikiによると,”「薮」というのは当て字ではないか?と言う説が現在は有力で、もともとは『野巫:やぶ』だったらしい。この『野巫』とは「田舎者の巫女:みこ」の事を意味している。当時の日本では薬学もあまり発達していなかった為に、病気になった場合、巫女が祈祷をして治すと言う習慣がまだ残っていた。そこであまり上手に病気を治せない巫女は田舎者とされていて「下手な医者」のことを『野巫』というようになったらしい。”とのこと.そして最近では藪にもなれない医者を”筍(タケノコ)医者”と呼ぶらしい.
さて,その薮医者であるが,初期研修医は”薮医者”ということになるのだろうか.ということである.いつの時点で,できなければ"藪"と認定されるのだろう.たしかに,研修医でも医師免許を持っており,保険医なので患者さんの診療を行っている.特に,夜の救急外来などでは初診を見る施設もあるだろう.
...初期研修医はまだ修行中なので”藪”ではなく”筍”という説もある.後期研修医はどうであろうか.やはりできなければ”藪”かも知れない.しかし,まだ猶予期間である.
管理人の意見は,こうである.「専門医という資格があってもできなければ,藪である」.むしろ,専門医という資格にふさわしくない力量の持ち主が藪であると思う.今の専門医制度は,基本的に再試験がない.また,我が国には医師国家試験にも再試験がない.その医師の,その時点での力量を公平な目で判断するものは何もない.患者さんの風評のみである.薮といわれないように,実力を維持していくことが大切であると思う.

2007年9月25日

指導医の進化

研修医も進化するが,指導医も進化する.同じ指導医に習ったとしても2年前と今とでは指導内容が違う.少しずつわかりやすいように指導法を変えているはずである.少なくとも管理人は,2年前とは指導内容が違う.相手にあわせて進化する必要がある.その指導が受けない場合は,ネタを変える.何度も同じ事を教えていると,指導する側も指導に変化をつけたくなるというのも真実である.
 キチンと勉強してくる研修医には教えられることが多い.勉強してくるから,疑問も湧いて質問が必ず出る.管理人は,その質問により良い答えができるよう心がけている.その心がけが,指導医を変化させるきっかけになる.

2007年9月24日

上手なプレゼン,わかりやすいプレゼン,楽しいプレゼン

プレゼンの要素で最も大切なのは,聴衆をいかに楽しませるか(学会なら感心させるか)ということだと思う.もちろん,スライドの要素も大切だが,聴衆の反応を見てプレゼンをすすめることが大切である.プレゼンは対話であると思う.管理人が尊敬するジョブズの新型iMac紹介のプレゼンをごらんいただきたい.ここには勉強すべきプレゼンの心構えが満載である.ぜひ,このプレゼンから上手なプレゼンはわかりやすいプレゼンであり楽しいプレゼンであることをみてほしい.

2007年9月20日

黒子のように動く?

今年の4月に大学病院に転勤してから,以前の病院の初期研修医とのモチベーションの違いを感じることが多くなった.管理人のポリシーは,研修医が大切なことに気づかない場合は,”黒子のように動いて”,患者さんに迷惑をかけないように何事もなかったかのようにすることである.前の病院にいた頃は,黒子のように動く頻度は少なかったのだが,今は頻繁である.明らかに違う.ここまでくると,殿様麻酔である.研修医の研修のために時間が流れていると感じることさえある.
愚痴を言っている故ではないが,もう少し,「麻酔科研修チェックノート」を読み込んできてほしい.麻酔科研修が始めるまでに,最低1回は読んでおいてほしい.

2007年9月19日

デジタル文献整理術 第3版

克誠堂からデジタル文献整理術 第3版が9月18日に発売されました.EndNote WEBの使い方を追加して,バージョンX11までに対応しました.

2007年9月18日

セボフルランとプロポフォールのディベート

昨日まで福岡で開催された日本心臓血管麻酔学会に行っていた.そこでの話.9月16日(日)のランチョンセミナーで,[ディベート]セボフルランorプロポフォールを聞いた.タイトルが変だと思った.セボフルランvsプロポフォールではなく,セボフルランorプロポフォール.ディプリバンではなくプロポフォール.この理由は共催を見て納得できた.共催はアボットジャパンと丸石製薬である.
それはさておき,そこでのプレゼンテーションの話である.内容は文献を引用しながら3つのテーマに対して6人(セボ3人,プロポフォール3人)でディベートするというもの.初めに,座長がセボとプロポフォールのプロフィールを簡単に説明した後,セボ側先行で始まった.座長のスライドは白がバックで,黒と赤字(強調)でオーソドックスな大学の講義によくあるスライドである.それは,座長としてはふさわしい形式であった.
その後,セボ側の鈴木先生(旭川医大)が,ヘタウマなイラスト(gifアニメーションか?)を配した,セボ色(黄色)を基調としたスライドで,NHKの週刊こどもニュース口調のプレゼンで会場を沸かせた後,プロポフォール側の松本先生(産業医大)が白を基調とした座長と同じ感じのスライドで,対抗した.ここまでは,内容を覚えているのだが,その後もなぜか皆,白を基調としたオーソドックスなスライド.どちらの陣営か判らなくなることもあり,単調な感じで眠くなってしまった.
スライドやプレゼンの口調は難しいと思った.もしできることなら,あらかじめセボ側のテンプレート,プロポフォール側のテンプレートを配布してそれに合わせてスライドを作成するなどの配慮があれば良かったのかな.また,ディベートであるならば,(少し芝居でも良いので)その雰囲気を演者が強く出した方が良かったのかもしれない.
このランチョンセミナーは,大入り満員であったことを考えるとちょっと悔やまれる.

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2007年9月11日

レミフェンタニルの感触(200709)

最近,レミフェンタの使い方がすこしわかってきた.皆さんが困っていることに対して,管理人も困っていたが,これも少し解決しつつある.コツがわかったという感じだ.効能書きどおりにレミフェンタニルを使用しているうちは,どうも具合が悪かったのだが,工夫を重ねるうちになんとかなる様になってきた.コツはムキにならないこと.レミフェンタに頼りすぎないことである.

2007年9月10日

サヌキャップ

日経メディカルオンラインとカデット第3号(2007年9月5日発行)に"サヌキャップ"が紹介されています.Cadettoはイタリア語で弟の意味。『日経メディカル』の弟分である若手医師向け雑誌『日経メディカルCadetto』です。U35ドクター向けのキャリアアップ関連情報をお届けします。
■日経メディカルカデットの冊子体はここから申し込みができます.(医師であれば無料で送付されます).ただし,今からの申し込みでは第4号からになります.

2007年9月 9日

ACLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)

先週に引き続いて,ACLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)を9/8-9/9と受講した.なんと,後になって気づいたが,本日は救急の日である(9月9日).それはさておき,感想を忘れないうちに書いておきたいと思う.
BLSとACLSの違いは”身体で覚える”割合かなと思った.先週のBLSでは,ほとんど頭は使わなかった.判断を要求される場面が少ない.ひたすら有効なCRPとAEDである.心電図も読む必要はなくAEDにお任せ.こちらは,前回も書いたがビリーのブートキャンプのノリで押していけば,受講生はついてくると思う.しばらくは...ある意味,やりやすい.
年齢を超えて,職種を超えて同じノリで大丈夫だと思う.
しかし,本日のACLSはちょっと頭も使う.decision makingの場面でも,時折,悩ましいことがある.院内のチームのリーダーであるので,多くの人に遅滞なく指示を出さなければならない.G2005でのおきまりの手順に従う必要があるので,G2005を覚えたての管理人にとっては,考えながらの指示だしになる.ちょっとぎこちない.これらの,アルゴリズムを完璧に何も考えなくても反射的にできるようになるには,すこし実務が必要だと感じた.機会があれば,何回かコースを見てみたい.
もう一つ,ACLSとBLSで参考になったのは,他人のチームリーダーぶりを見ながら何回も繰り返し勉強できるという点である.これで,けっこうイメージトレーニングができる.自分がリーダーをやっているときには気づかないことを,冷静に見ることができるので,自分の番では注意して行うことができる.繰り返し学習することの大切さが,1回のコースを受講しただけで身にしみてわかった.
そして,受講生もけっこーハードだがインストラクターはもっとハードだということもよくわかった.大変ありがとうございました.
さて,これだけでは読者が満足しないので,管理人がコース中に考えていたことを少し書きたいと思う.胸骨圧迫に使う筋肉(や関節)はどこかということである.ご存じのように胸骨圧迫(心マとはいわない)は100回/分のペースで行うのであるが,もうひとつ,押したら完全に戻さなければ次を押してはいけないのである.押すときは体重がかかっているので,きんにくはそれほど使わないが,戻すときが問題である.遅滞なくリズミカルに100回/分のペースで有効な胸骨圧迫を行うには戻すときに,筋力をつかうのである.リズミカルに行うには押した後に,戻すことが常に頭になければならないのである.これは,まさにスポーツのように使用すべき筋肉,鍛えるべき筋肉を論ずるべきであろう.かりに,うまく胸骨圧迫ができるようになった疲れにくいプロバイダーを.心マスター(心マ・マスター)とよび,要領よく心マを指導できるインストラクターを心マニア(心マ・マニア)とでも呼んだらおもしろいかもしれない.さて本題に戻ろう.胸骨圧迫の時に使う筋肉であるが,押すときはどこから曲げると楽かといえば股関節である,背骨,とくに腰椎を曲げるイメージを持つと腰を痛めてしまう.戻すときは,腕が肩胛骨からついていると認識すると,肩胛骨を動かして引き上げればよい.いかがであろうか.これが管理人が2週に渡って考えていた心マスターへの道である.

2007年9月 8日

第4回広島麻酔エキスパートセミナー

昨日,レミレンタニルの症例検討会という目的で第4回広島麻酔エキスパートセミナーが開催された.広島地区の麻酔科医65名が集まって大盛況だった.広島地区は全国でもレミフェンタが多く出ている地区なのだそうだ.そのなかで,ちょっと考えさせられる演題があった.レミフェンタの導入で術中の麻酔薬剤の消費量とコストはどうなったか?というもの.使い始めの調査なのでレミフェンタノ使用量が多いのは否めないが,平均の投与速度は0.2-0.25μg/kg/min,セボフルレンの併用症例ではコストは若干下がっているがセボフルレン自体のコストは低下せず.しかし,全体の使用比率は半分になっている.鎮静剤にプロポフォールの症例が増加傾向.症例内でのプロポフォールのコストは若干低下.フェンタニルは術後PCAで使用しているためそれほど,コスト的には下がっていない.レミフェンタノ分だけがコストとして上乗せになっているという感じである.
この中で,昨日につづきセボフルレンの件であるが,症例自体の濃度は少し下がっている.全体の使用量が下がっている要因は,セボフルレンの症例が減っていることによるものである.
これは仕方ない.以前はフェンタとプロポフォールを上手に使うことができなくてTIVAをあきらめていた麻酔科医が,レミフェンタ+プロポフォールでTIVAを始めたのが原因ではないかと思う.
セボフルレンの使用量は平均すると症例内では減っていないと書いたが,おそらくセボフルレンの症例は,てんかんの手術などでセボフルレンの濃度を高濃度で維持する症例が含まれていて,その影響が出ていると思う.要するに,通常のセボフルレン+レミフェンタの症例ではセボフルレンの維持濃度は大きく下がっているとも考えられる.というのが管理人のその演題に対する考察である.
レミフェンタの使用に関しては,もう少しなれた段階の調査では,もう少し低い維持で行っているのではなかろうか.ということで,この調査年次的な経緯を見るとおもしろいと思った.各施設で行うべき調査であると感じた.薬剤使用量と使用薬剤の調査は,自動麻酔記録の導入されているところでは簡単なので,もう少し詳細なデータが出るものと思う.全国レベルでの続報を期待したい.これはもしかすると,日本麻酔科学会がまとめるべき調査なのではないだろうか.

2007年9月 7日

セボフルラン1.5%キャンペーン

”セボフルラン1.5%キャンペーン”というのが始まっているそうだ.ちょっとちょっとである.
電脳麻酔ブログに解説があるが,管理人もフェンタニル,レミフェンタニルを十分併用の状況では1-1.5%でよいと思っている.萩平先生の以前の解説でも1.5%はいらなかったように思う.少なくとも,吸入麻酔薬濃度を計測している限りにおいては1.5%はいらないだろう.覚醒の危険性があるのでというなら,1%以下にしないというので,よいのではないか?そもそもプロポフォールと違ってセボフルランでは術中覚醒は発生率が低く,1%を1.5%にすれば発生率が下がる?というのはどうであろうか.たしかに,濃度を上げれば鎮静は強くなるだろう.しかし,十分に鎮痛がなされている状況においては血圧も低下する.麻酔科医にとっても麻酔の維持をするのが困難な状況になるのも確かである.一律に1.5%にしようというのはいかがなものか.それよりも,きちんとモニタリングをして,いずれの条件もみたして患者さんの麻酔状態を整える濃度で使用するというのが,本来の使い方であろう.ケースバイケースである.個々の患者さんの状態を把握することができる麻酔科医の責任において濃度を上げるべきであって,一律に1.5%にしようというキャンペーンには賛成しかねる.

2007年9月 2日

BLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)

本日,AHAのBLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)を受講した.来週はACLSプロバイダーコースを受講する予定である.AHAのG2005を再履修する目的でうけてみた.以前,といっても5年も前にACLSプロバイダーコース(当然AHAではない)をうけていたのだが,最近,思うことがあって再履修する気になったのだ.DVDでデモを見せながら,一緒に実践するという形式で,まるでビリーのブートキャンプである.ちょっと違うのが,ビリーよりやっている内容が深刻だということ.DVDを見ながらグループでトレーニングを行うことに関しては,ビリーと同様の効果があるのではなかろうか.ビリーも,スタジオでいつも開催されれば続けられる人も多くなってくるのでは?と思った.ビリーの続けられないのは,自宅でできるのだが,チェックする人がいないところ.最近,ビリーのDVDを手に入れて自宅のDVDの前でTRYしようとしているのだが,見ているだけで満足してしまう.実際はやっていないのだが,やっている気になる,できた気になる.そんな効果があるように思われる.ノリはビリーほどでもないが,本日のBLSコースはビリーを,会場でそれもチェックするプログラムつきで行っている,実践プログラムであった.
そんなわけで管理人は,大変満足して帰ってきた.インストラクターの皆様に感謝します.医療系のプログラムで,久々に楽しかった(もちろんインストラクターやコース責任者のかたがたのしゃべりも大きく関与している).