麻酔科医になろうよ!!

2007年09月28日

ヤブ医者の定義

ヤブ医者とは何だろうかと考えてみた.「できない医者」のこと?と考えてみたところで,ネットで調べた.知泉Wikiによると,”「薮」というのは当て字ではないか?と言う説が現在は有力で、もともとは『野巫:やぶ』だったらしい。この『野巫』とは「田舎者の巫女:みこ」の事を意味している。当時の日本では薬学もあまり発達していなかった為に、病気になった場合、巫女が祈祷をして治すと言う習慣がまだ残っていた。そこであまり上手に病気を治せない巫女は田舎者とされていて「下手な医者」のことを『野巫』というようになったらしい。”とのこと.そして最近では藪にもなれない医者を”筍(タケノコ)医者”と呼ぶらしい.
さて,その薮医者であるが,初期研修医は”薮医者”ということになるのだろうか.ということである.いつの時点で,できなければ"藪"と認定されるのだろう.たしかに,研修医でも医師免許を持っており,保険医なので患者さんの診療を行っている.特に,夜の救急外来などでは初診を見る施設もあるだろう.
...初期研修医はまだ修行中なので”藪”ではなく”筍”という説もある.後期研修医はどうであろうか.やはりできなければ”藪”かも知れない.しかし,まだ猶予期間である.
管理人の意見は,こうである.「専門医という資格があってもできなければ,藪である」.むしろ,専門医という資格にふさわしくない力量の持ち主が藪であると思う.今の専門医制度は,基本的に再試験がない.また,我が国には医師国家試験にも再試験がない.その医師の,その時点での力量を公平な目で判断するものは何もない.患者さんの風評のみである.薮といわれないように,実力を維持していくことが大切であると思う.

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2007年09月25日

指導医の進化

研修医も進化するが,指導医も進化する.同じ指導医に習ったとしても2年前と今とでは指導内容が違う.少しずつわかりやすいように指導法を変えているはずである.少なくとも管理人は,2年前とは指導内容が違う.相手にあわせて進化する必要がある.その指導が受けない場合は,ネタを変える.何度も同じ事を教えていると,指導する側も指導に変化をつけたくなるというのも真実である.
 キチンと勉強してくる研修医には教えられることが多い.勉強してくるから,疑問も湧いて質問が必ず出る.管理人は,その質問により良い答えができるよう心がけている.その心がけが,指導医を変化させるきっかけになる.

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2007年09月24日

上手なプレゼン,わかりやすいプレゼン,楽しいプレゼン

プレゼンの要素で最も大切なのは,聴衆をいかに楽しませるか(学会なら感心させるか)ということだと思う.もちろん,スライドの要素も大切だが,聴衆の反応を見てプレゼンをすすめることが大切である.プレゼンは対話であると思う.管理人が尊敬するジョブズの新型iMac紹介のプレゼンをごらんいただきたい.ここには勉強すべきプレゼンの心構えが満載である.ぜひ,このプレゼンから上手なプレゼンはわかりやすいプレゼンであり楽しいプレゼンであることをみてほしい.

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2007年09月20日

黒子のように動く?

今年の4月に大学病院に転勤してから,以前の病院の初期研修医とのモチベーションの違いを感じることが多くなった.管理人のポリシーは,研修医が大切なことに気づかない場合は,”黒子のように動いて”,患者さんに迷惑をかけないように何事もなかったかのようにすることである.前の病院にいた頃は,黒子のように動く頻度は少なかったのだが,今は頻繁である.明らかに違う.ここまでくると,殿様麻酔である.研修医の研修のために時間が流れていると感じることさえある.
愚痴を言っている故ではないが,もう少し,「麻酔科研修チェックノート」を読み込んできてほしい.麻酔科研修が始めるまでに,最低1回は読んでおいてほしい.

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2007年09月19日

デジタル文献整理術 第3版

克誠堂からデジタル文献整理術 第3版が9月18日に発売されました.EndNote WEBの使い方を追加して,バージョンX11までに対応しました.

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2007年09月10日

サヌキャップ

日経メディカルオンラインとカデット第3号(2007年9月5日発行)に"サヌキャップ"が紹介されています.Cadettoはイタリア語で弟の意味。『日経メディカル』の弟分である若手医師向け雑誌『日経メディカルCadetto』です。U35ドクター向けのキャリアアップ関連情報をお届けします。
■日経メディカルカデットの冊子体はここから申し込みができます.(医師であれば無料で送付されます).ただし,今からの申し込みでは第4号からになります.

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2007年09月09日

ACLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)

先週に引き続いて,ACLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)を9/8-9/9と受講した.なんと,後になって気づいたが,本日は救急の日である(9月9日).それはさておき,感想を忘れないうちに書いておきたいと思う.
BLSとACLSの違いは”身体で覚える”割合かなと思った.先週のBLSでは,ほとんど頭は使わなかった.判断を要求される場面が少ない.ひたすら有効なCRPとAEDである.心電図も読む必要はなくAEDにお任せ.こちらは,前回も書いたがビリーのブートキャンプのノリで押していけば,受講生はついてくると思う.しばらくは...ある意味,やりやすい.
年齢を超えて,職種を超えて同じノリで大丈夫だと思う.
しかし,本日のACLSはちょっと頭も使う.decision makingの場面でも,時折,悩ましいことがある.院内のチームのリーダーであるので,多くの人に遅滞なく指示を出さなければならない.G2005でのおきまりの手順に従う必要があるので,G2005を覚えたての管理人にとっては,考えながらの指示だしになる.ちょっとぎこちない.これらの,アルゴリズムを完璧に何も考えなくても反射的にできるようになるには,すこし実務が必要だと感じた.機会があれば,何回かコースを見てみたい.
もう一つ,ACLSとBLSで参考になったのは,他人のチームリーダーぶりを見ながら何回も繰り返し勉強できるという点である.これで,けっこうイメージトレーニングができる.自分がリーダーをやっているときには気づかないことを,冷静に見ることができるので,自分の番では注意して行うことができる.繰り返し学習することの大切さが,1回のコースを受講しただけで身にしみてわかった.
そして,受講生もけっこーハードだがインストラクターはもっとハードだということもよくわかった.大変ありがとうございました.
さて,これだけでは読者が満足しないので,管理人がコース中に考えていたことを少し書きたいと思う.胸骨圧迫に使う筋肉(や関節)はどこかということである.ご存じのように胸骨圧迫(心マとはいわない)は100回/分のペースで行うのであるが,もうひとつ,押したら完全に戻さなければ次を押してはいけないのである.押すときは体重がかかっているので,きんにくはそれほど使わないが,戻すときが問題である.遅滞なくリズミカルに100回/分のペースで有効な胸骨圧迫を行うには戻すときに,筋力をつかうのである.リズミカルに行うには押した後に,戻すことが常に頭になければならないのである.これは,まさにスポーツのように使用すべき筋肉,鍛えるべき筋肉を論ずるべきであろう.かりに,うまく胸骨圧迫ができるようになった疲れにくいプロバイダーを.心マスター(心マ・マスター)とよび,要領よく心マを指導できるインストラクターを心マニア(心マ・マニア)とでも呼んだらおもしろいかもしれない.さて本題に戻ろう.胸骨圧迫の時に使う筋肉であるが,押すときはどこから曲げると楽かといえば股関節である,背骨,とくに腰椎を曲げるイメージを持つと腰を痛めてしまう.戻すときは,腕が肩胛骨からついていると認識すると,肩胛骨を動かして引き上げればよい.いかがであろうか.これが管理人が2週に渡って考えていた心マスターへの道である.

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2007年09月07日

セボフルラン1.5%キャンペーン

”セボフルラン1.5%キャンペーン”というのが始まっているそうだ.ちょっとちょっとである.
電脳麻酔ブログに解説があるが,管理人もフェンタニル,レミフェンタニルを十分併用の状況では1-1.5%でよいと思っている.萩平先生の以前の解説でも1.5%はいらなかったように思う.少なくとも,吸入麻酔薬濃度を計測している限りにおいては1.5%はいらないだろう.覚醒の危険性があるのでというなら,1%以下にしないというので,よいのではないか?そもそもプロポフォールと違ってセボフルランでは術中覚醒は発生率が低く,1%を1.5%にすれば発生率が下がる?というのはどうであろうか.たしかに,濃度を上げれば鎮静は強くなるだろう.しかし,十分に鎮痛がなされている状況においては血圧も低下する.麻酔科医にとっても麻酔の維持をするのが困難な状況になるのも確かである.一律に1.5%にしようというのはいかがなものか.それよりも,きちんとモニタリングをして,いずれの条件もみたして患者さんの麻酔状態を整える濃度で使用するというのが,本来の使い方であろう.ケースバイケースである.個々の患者さんの状態を把握することができる麻酔科医の責任において濃度を上げるべきであって,一律に1.5%にしようというキャンペーンには賛成しかねる.

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2007年09月02日

BLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)

本日,AHAのBLSヘルスケアプロバイダーコース(G2005)を受講した.来週はACLSプロバイダーコースを受講する予定である.AHAのG2005を再履修する目的でうけてみた.以前,といっても5年も前にACLSプロバイダーコース(当然AHAではない)をうけていたのだが,最近,思うことがあって再履修する気になったのだ.DVDでデモを見せながら,一緒に実践するという形式で,まるでビリーのブートキャンプである.ちょっと違うのが,ビリーよりやっている内容が深刻だということ.DVDを見ながらグループでトレーニングを行うことに関しては,ビリーと同様の効果があるのではなかろうか.ビリーも,スタジオでいつも開催されれば続けられる人も多くなってくるのでは?と思った.ビリーの続けられないのは,自宅でできるのだが,チェックする人がいないところ.最近,ビリーのDVDを手に入れて自宅のDVDの前でTRYしようとしているのだが,見ているだけで満足してしまう.実際はやっていないのだが,やっている気になる,できた気になる.そんな効果があるように思われる.ノリはビリーほどでもないが,本日のBLSコースはビリーを,会場でそれもチェックするプログラムつきで行っている,実践プログラムであった.
そんなわけで管理人は,大変満足して帰ってきた.インストラクターの皆様に感謝します.医療系のプログラムで,久々に楽しかった(もちろんインストラクターやコース責任者のかたがたのしゃべりも大きく関与している).

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2007年08月30日

お金の取れる麻酔...つづき

昨日のつづきである.
タイミングよく,お金の取れる麻酔を実践している様子を描いた記事が出ている.「膝関節鏡と大腿神経ブロック(電脳麻酔ブログ)」である.管理人の目指している「お金の取れる麻酔」そのものである.患者だけではない,外科医からもリクエストがもらえる麻酔である.
皮肉なことに「お金の取れる麻酔」は,実際には「お金を稼げる麻酔」ではない(意味が違う).「お金をいただいても,はずかしくない麻酔」である.これを実践するには,日頃からの勉強とスキルの維持・向上が必須である.さらに,常に新しいことに挑戦する勇気も必要である.新しいことというと,JK大学泌尿器科の内視鏡手術を想像するかも知れないが,そんなできそうもないことでなく,実力に見合った範囲内での新しいことである.

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2007年08月29日

お金の取れる麻酔

むかし,先輩の先生から「お金の取れる麻酔ができる麻酔科医になれ」と言われた.最近,このことを思い出したので,ここに書いてみる.
管理人が研修医の頃,大学病院から市中病院に出向になった.そこで,今はすでに亡くなられた先輩に,「気管挿管ができるだけの医者はいらない!」といわれた.まさにその通りだと思った.決して,管理人が気管挿管のできる医者を目指していたわけではないのだが,その言葉を聞いて「これだ」と思った.要するに,専門性である.専門性をもてということ.気管挿管ができるというのは,べつにたいしたことではない.判断ができるようになることが大切である.どういう状況で,どういう患者にということの方が大切である.手技をマスターするということのみに終始してはいけない.その判断ができるようになり,特殊な手技を上手にできるようになることが本当に,気管挿管をしてお金の取れる医者ということ.
気管挿管をしてくれと依頼されて,ただ気管挿管ができるだけというのはあまりに寂しい.気管挿管の周囲にあることを多く学んで,それをできるようになるという過程が大切.その周囲にあることを深く掘り下げることが,専門性(専門医としての道)につながる.
できるとかできないとかといったことだけを考えているうちは,到底,専門性はもてない.何科であっても意味は同じであろう.
これを,麻酔という行為に当てはめてみると,全身麻酔を依頼されて全身麻酔を行うことができる.というレベルを維持するだけではいけない.同じ患者に,どのように麻酔を行えば,合併症がなく快適で満足のできるレベルの麻酔を提供できるかが大切.この満足できるというのは,時代やここの患者により異なるのである.ここまででよい,と勝手に自分で決めつけないようにしたい.
これが,「お金の取れる麻酔」であると思う.昔,麻酔を習ったので麻酔ができると思っているかた.今の麻酔ができるだろうか?このことは,自分自身でも考えて続ける必要があることだと思っている.

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2007年08月22日

「英辞郎 on the Web」にスペルチェック機能

スペースアルクでは,無料のオンライン英和・和英辞書「英辞郎 on the Web」にスペルチェック機能やand検索機能などを追加し、β版として公開している.ぜひつかってみてください.

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2007年08月17日

PCの日本語入力

最近は,医療情報システムに日本語入力する機会が多いが,きちんと日本語入力ができない医師や看護師がいる.かな漢字変換の仕方が我流である.システム端末の使い方は教えてもらったことはあると思う.しかし,日本語入力の仕方は教えてもらっていないのではなかろうか.そこで,そんな心配のある諸氏に本日は日本語変換のポイントを紹介したサイトを紹介したい.こっそり勉強してほしい.
■あなたの日本語入力は間違いだらけ
 快適!日本語入力(1)IME、ATOKの便利な使い方
 快適!日本語入力(2)間違いに慌てるな!入力・変換テクニック 
 快適!日本語入力(3)辞書の精度を下げない変換のコツ
いづれも,日経PCオンラインからです.

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2007年08月13日

麻酔科関連のリソースのまとめ

麻酔科関連のリソースのまとめを「麻酔科医のお勉強~さぬちゃんのリソース集」に掲載しているのですが,このサイト意外に知られていないようです.
宣伝のために,ここに再掲します.どうぞよろしくお願いします.
Link集も近々,リニューアルする予定です.

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2007年08月07日

麻酔科研修チェックノートの正誤表

正誤表のありかを質問されることがあります.以下に,ございますので訂正をお願いします.

■麻酔科研修チェックノート 初版の正誤表
■麻酔科研修チェックノート 改訂第2版の正誤表

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2007年08月04日

麻酔科後期研修向けの書籍

ある出版社から来春発売(?)を目標に,麻酔科後期研修医向けの指南書を書いています(対象は麻酔科研修チェックノート程度は理解している人々).もの足らないと感じている初期研修医にも対応します.

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2007年07月17日

第1回エキスパートセミナー参加御礼

第1回麻酔科エキスパートセミナーの参加者数は19名でした.雨の中,参加いただきましたありがとうございました.遠方から参加するために,土曜日が希望という意見もありましたが,今年度はまず金曜日を基本に行っていきたいと思います.なお,特別セミナーは土曜日に企画しております.こちらの方にも是非ご参加ください.特別セミナーは参加登録不要です.参加登録が必要なセミナーでは,テキスト(ファイル)の送付とセミナーでの質問の後日回答の際にE-mailアドレスを利用させていただきます.

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2007年07月16日

NYHAは「ニーハ」と読む??

患者さんの状態を表現するのに、NYHA分類をカンファレンスで言うことがあります。以前からずっと気になっていたのですが「ニーハ」と読む人がいる。それなに?という発音ですが、最近はこれがまかり通っている。それもそのはず、インターネット上に「NYHAはニーハと読む」なんて書いてあるページがある。言葉は生き物なので、それもありなのかな。「NYHA」は「エヌワイエッチエー分類」と読んでいたと思うのだが、いかがであろうか。もしくは「ニューヨークハート」でもよいと思うが...

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2007年07月15日

第1回麻酔科エキスパートセミナー後の補習

麻酔科エキスパートセミナーのあとに、焼鳥屋で補習を行いました。講師に対する質問の時間ですが、懇親会という意味もあります。参加者に楽しんでいただければという思いで補習を企画しましたが、ずいぶん楽しんでいただけたようです。第2回も補習を企画します。当分、大学近くの焼鳥屋かな?ここはうまい。

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2007年07月14日

2007年第1回麻酔科後期研修説明会

現在,九州で猛威をふるっている2007年台風4号記事がWikipediaにはすでに書かれている.UpToDateとはこのことである.すごいぞWikipedia.
この台風のおかげで,本日,予定されていた湯酒屋「玉の井」はキャンセルされ,麻酔科後期研修説明会はこじんまり広島大学麻酔蘇生学図書室で行うことになったしまった.トホホ.
是非,第2回を計画してもらいたいと思います.なんとしても「玉の井」に行きたい管理人であります.

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2007年07月11日

中途採用も可能

広島大学関連病院麻酔科後期研修係では,現在は別のところで,あるいは別の診療科で後期研修をしているのだが,やっぱり広島で麻酔科後期研修をしたいという方々にも対応しています.随時,見学や訪問を受け付けておりますので,お気軽に,広島大学関連病院麻酔科後期研修係にお問い合わせ(ここからメールが送れます)ください.

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2007年07月10日

後期研修医説明会の麻酔科プロモーションビデオ

広島大学病院平成20年度後期研修プログラム説明会が,2007年7月14日(土)17:00~20:00(予定)に広島大学病院大会議室 (医科外来棟3階)で開催される.そこで,各科がプレゼンテーションをするのだが,そこで流すための麻酔科のプロモーションビデオを作成している.麻酔科のプロモーションビデオはちょっとかっこいい(自画自賛).かなり目立つ.初期研修医の皆さんは,現地で確かめてほしい.6分に紹介内容を凝縮した.
それで言い表せないことは,先に紹介した足湯のある湯酒屋「玉の井」で語ります.お気軽にお越しください.もちろん初期研修医は無料です.

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2007年06月26日

広島大学病院麻酔・疼痛治療科後期研修説明会

2007年7月14日(土)に広島市中区三川町の「玉の井」で、20:00より広島大学病院麻酔・疼痛治療科後期研修説明会を行います。管理人も出席し熱く語ります。後期研修グループ病院の先生方の話も聞けますので、今後の進路決定に有益な情報が入手できます。麻酔科に興味のある初期研修医の方はぜひお越しください。現地集合です。湯酒屋のため足湯もできます。
なお、麻酔科研修チェックノートにサインもいたしますので、必要な方はお持ちください。
お誘いの言葉(PDF)/栞です
「来年から私と同じところで仕事をしませんか」
by msanuki

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2007年06月22日

LiSA以前

最近の研修医の読む麻酔科の雑誌といえば,LiSA(メディカルサイエンス)である.LiSA以外の日本語の麻酔科学ジャーナルは知らない研修医も多い.まず何かあれば,LiSAなければ成書(教科書)である.しかし,それだけでは,寂しい.PubMedで文献検索をして英文文献を引けとはいわないが,翌日の症例の予習には,日本語文献,特に症例報告を探してほしい.LiSA以前はどうしていたかというと,赤い「臨床麻酔」(真興交易)「麻酔」(克誠堂)である.文献検索もネットでできなっかったので,研修医は「臨床麻酔」「麻酔」の12月号についている索引を何年分もコピーして持っていた.そのなかから症例報告や特集を探したものである.LiSAもお手軽でよいのだが,それしか知らないというのはちょっと残念である.
いまは,索引をコピーして持たなくても,医学中央雑誌WEBなんてものがあるので,それで検索して必要な文献を手元に持ってくればよい.

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2007年05月30日

プレゼンのスライド

プレゼンのスライドについて有用なアドバイスが、電脳麻酔ブログに出ている。「最後の仕上げ」である。準備したスライドから一枚だけ省略することを考えてみよう。というもの。この一枚を減らすという作業ができるようになれば、もうプレゼンの達人は目の前である。時間配分に気をつけてプレゼンができるようになっている。この減らすという作業は、大切なアドバイスである。管理人ももう一度プレゼンファイルを見直して減らす努力をしてみる。

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2007年05月21日

アイ~ンを検証してみた

今日は午後から外勤だった.本日の外勤先には,現在もれなく初期研修医2年目の麻酔科研修指導がついている.そこでマスク換気や気管挿管に悩んでいる研修医の先生に「アイ~ン」が通用するかどうか試してみた.結果は大成功.うけるだけでなく,教育効果絶大.きちんとできるようになった.「アイ~ン」は使える.下顎を持ち上げる操作を忘れている研修医の諸君が多いのだが,これで忘れないだろう.本日は確信を持った.回りの看護師さんにもうけていた.
結語:「アイ~ン」は,大衆の前で講義の際に使うより,実際の実技指導の場面でつかう方が効果的である.

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2007年05月20日

アイ~ン

気道確保の時に下顎を前方に突き出す動作を,ある先生は「アイ~ン」と表現する.本日,ある麻酔看護セミナーでこの表現を聞いたとき,管理人はおかしくて笑いをこらえるのに苦労していたのだが,看護師さんには全然うけない.なぜなんだろう?志村けんのバカ殿様を知らない?と一瞬考えたのですが,そんなわけはない.やはり,「アイ~ン」の動作の意味がわかっていないのではなかろうか?管理人は「アイ~ン」と同様の動作をゴリラのようにとかオランウータンのようにとか表現することがある.(ゴリラさんとオランウータンさんごめんなさい.)それよりも,あの「アイ~ン」の方がぴったりする.下顎をつきだして下の歯が見える様子などは,まさに「アイ~ン」そのものである.この「アイ~ン」がわからない人は,おとがい挙上(スニッフィング)の意味がわかっていないのではなかろうか?

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2007年05月14日

話し方のトレーニングができるDS用ソフト

なんと,話し方のトレーニングができるDS用ソフト『ビズ能力DSシリーズ 話心の素』がコクヨから7月26日に発売される.すごい,時代になったものだ.”ゲーム機で,トレーニング”である.スポーツのトレーニングではなくビジネスの基本を鍛えるトレーニング.プレゼンや人との対応能力を磨くために役立つに違いない.

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2007年05月12日

PDAや携帯でPubmed

英文文献の検索にPubmedを利用することは日常になっていると思いますが,モバイルpubmedはいかがでしょうか.手元にあいているPC端末がないときにちょっと検索できます.PalmWindowsMobilePubmedを検索できるものが出ています.ご存じでしょうか.ソフトウェアをインストールするものとWEBブラウザの表示をモバイル用に変更してあるものがあり後者では機種に関係なく使用できます.PalmやWindowsMobileでない,たとえば管理人のようなnokia E61などのシンビアンOSでも後者が使えます.表示したホームページの右上の方法です.

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2007年05月09日

プロフェッショナルとオタク

先日、麻酔科を回ってきた医学生の人たちと話をしていて、オタクとプロフェッショナルの違いが話題になった。非常に専門的な話になると「オタク的な話」として、目が輝いてきて聞き流しモードになる。ありふれた話をすると、眠たそうな目になってしまう。管理人は、「オタク」という言葉よりむしろ「プロフェッショナル」が好きである。たしかに、独自性のある場合には「オタク」度は高いが、本当の意味では「オタク」ではない。仕事として認められているならば「プロフェッショナル」が正しい。Wikipediaでオタクを引いてみると”「広義のおたく」では「社会一般からは価値を理解しがたいサブカルチャーに没頭しコミュニケーション能力に劣る人」というネガティブな見解から「特定の事物に強い関心と深い知識を持つ一種のエキスパート」であるといった肯定的な主張まで、オタクの意味するところは人により大きく異なり定っておらず論争も多い。”との解説もあり、広義の意味で肯定的な用法とすれば、「プロフェッショナル」を「オタク」呼んでもまんざら間違いではない。
話が脱線したが、医学生を相手に解説するとき、ありきたりの話ではなく、すこし込み入った話を易しく解説することでずいぶんコミュニケーションがとれるようになる。いわゆる「お勉強」とは違った雰囲気を出すと、効果的である。医学生や初期研修医の相手が嫌いな(苦手な)先生は、相手を自分の土俵に引き込んではどうだろうか。

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2007年04月30日

アルチバの血中濃度予測

アルチバ(レミフェンタニル)のコントロールにはTCIは必要ないという意見が多い。ただし、血中濃度がどれくらいになるかを知っていればの話である。麻酔電脳ブログでもかかれているのだが、
投与速度(μg/kg/min)の数字×25が平衡になった時の血中濃度(ng/ml)になると覚えておけばよい。
0.2μg/kg/minで投与するなら5ng/mlになるということである。もう少しいうと、μg/kg/min計算はアルチバを100μg/mlに希釈(2mgを20ml、5mgなら50mlに希釈)する場合、0.1μg/kg/min ⇒ 0.06×体重(kg) ml/hrである。50kgの場合3ml/hrで投与すれば0.1μg/kg/minである。0.5μg/kg/minなら 15ml/hrである。

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2007年04月13日

麻酔科研修チェックノートの初版

麻酔科研修チェックノートの改訂第2版が出版されました。それに伴って、初版は売られなくなっていますが、Amazonではすでに値段が上がっています。コレクターにとっては、旧版は価値があるものなのでしょう。値段が高いです。

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2007年03月19日

頭で理解し 身体で覚える 気管挿管トレーニング DVD

日経メディカルから「頭で理解し 身体で覚える 気管挿管トレーニング DVD」がいよいよ3月25日に発売されます。どうしたら気管挿管ができるようになるかを追求したDVDです。上記のURLからサンプル画像が見られます。初期研修医、救急救命士をはじめとして、普段、気管挿管をおこなっているがなんとなくやってきた医師にも対応しています。教科書には書かれていないトレーニング法を満載しました。やみくもに練習してもダメです。きちんとできるようになるには、それなりの知識が必要です。わかっているつもりでわかっていない方の”こそ勉”にも役立ちます。
指導者が,初心者にステップを踏んで教えるときにも役立ちます.これまで何気なく教えていた(教えられていた)ことが,DVDの解説により”すっきり”します.

このDVDでは、マッキントッシュ型喉頭鏡を使うことを前提に、基本的な挿管手技のトレーニング方法を紹介しています。喉頭鏡の仕組みとその正しい使い方、初心者が試みるときに注意すべき点、人形での挿管トレーニングの限界などについて解説。DVDで紹介したトレーニングを行うことで、気管挿管がスムーズにできるようになります。

<主な内容>●これが達人の技だ! 模範演技 ●讃岐流トレーニングのポイント ●喉頭鏡の仕組みを知れば挿管は簡単 ◆喉頭鏡の仕組み ◆立ち位置&姿勢 ◆挿管時の頭位 ◆開口操作 ◆喉頭鏡挿入&喉頭展開 ◆気管チューブ挿入 ●達人への近道 ◆人形の限界を知る ◆達人直伝!自主トレメニュー ◆準備は万全に ●達人の技 ポイントチェック

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食道誤挿管

ちょっと前、食道誤挿管に気づかず患者を低酸素症に陥れ意識障害になったとの報道があった。CO2濃度が低かったが、重症ぜんそく発作と思いこんだとのことである。思いこみによる単純ミスともとれるが、真相はわからない。食道挿管した場合、CO2は全く出ないかといえば、そうではない。かすかに呼気CO2モニタでも山が出る。これを見て、重症ぜんそく発作と思いこんだのかもしれない。
幸いなことに、管理人はこれまで食道挿管に気づかずに放置したことはない。逆に、ぜんそく発作を食道挿管と思いこみ再挿管したことは何度もある。研修医の頃から、気管挿管後におかしかったら食道挿管を疑って何をさておいても、即、再挿管を実践してきた。自信が持てなかった時には、気管支ファイバーでのぞいてみたりもした。
重症ぜんそくなら、気道内圧は高く、呼気CO2がほとんど出てこないはずである。食道挿管なら気道内圧ははじめは低いはずである。よほど、マスク換気時に胃内にガスを送り込んでいなければはじめは低く、人工呼吸器で送っているうちに高くなるはずである。
きっと、ぜんそくの既往がある患者さんだったに違いない。ぜんそく、ぜんそくと既往症を復唱しているうちに思いこみ勘違いの悪いサイクルにはまったのではなかろうか。
このような換気ができないという危機的な状態で、パニックに陥ったときの心理は、計り知れないものがある。
とにかく、おかしかったら再挿管である。

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2007年03月15日

初期研修におけるTEE

以前,初期研修医にTEEのどの画面でどんなことが判るのですかと聞かれた.簡単に説明したが,何か書物が欲しいという.本気で勉強する気になれば,TEEの教科書を薦めるが,そこまでの時間はないという.
困った.
An Anesthesiologist's Dayのブログを勧めたが,その時点ではぴったりした記事はなかったという.本日,その質問の答えとなる記事がUPされた.ここを参照して欲しい.
また,CABGだけに限っていえば”冠動脈バイパス術のTEEをいかに速く正しく記録するか ? —ひとりTEEと麻酔科医—”日本臨床麻酔学会雑誌 25(7):616-625,2005.が決定版であるのでぜひ入手(PDF)してよんでおいてほしい.しかし,超凄腕の麻酔科医でなければ,麻酔をかけながら一人でTEEはできないので,そのつもりで.
麻酔科研修チェックノートの改訂第2版には, ASE/SCA のガイドライン(Anesth Analg 89: 874, 1999)の主要20断面を載せておいたので,4月以降に研修する諸君は,参考にして欲しい.いずれにしろ,初期研修医の段階では自分でTEEを操作する機会はないが,見学する機会があり,その場で指導医の説明を理解できれば良いだろう.積極的に質問して欲しい.

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2007年03月09日

気管挿管トレーニングについての答え

昨日、挿管人形では気管挿管はうまくならないと書いた。さらに、AP通信では"挿管人形ではうまくならない!"という記事を書いていただいた。実は、ここに書いてあるすべて+αの挿管人形の欠点について、3月25日、日経メディカルから発売予定の管理人が主演 兼 監修の「(頭で理解し身体で覚える)気管挿管トレーニングDVD」に動画で盛り込んであります。また、これまでの初期研修医の指導の中で、管理人が開発した気管挿管トレーニングの方法を詳細に述べました。msanuki.bizにある様な、素振りやエア挿管も入っています。これまで、麻酔科医が教えてなかったトレーニングです。
なぜ、研修医が気管挿管の上達が遅いかと言えば、まず第一に気管挿管実習に来る救命士とちがって切迫したものがないからだと思います。救命士の方々は、私がアドバイスする一言一言を大事にして次の挿管では、必ず欠点を克服しているのですが、研修医にはそれがない場合が多いのです。2ヶ月(うちの病院の麻酔科ローテーションは2ヶ月)もすればうまくなるだろうと思っているのかもしれません。スポーツと一緒で、うまくなろうと思えばオフトレが必要です。ここのオフトレが十分できているのが救命士、不十分なのが研修医です。やはりステップを踏んでトレーニングすることが重要なのです。
どうしてマッキントッシュ喉頭鏡で喉頭展開ができるのか。どの方向に入れてどうすれば展開がうまくいくのかがわかるには、静的な解剖だけでなく、動的な解剖がひつようです。それを前もって学習するには、注意すべき点を予習しておくことが必要なのです。また、麻酔科医(達人)が行う気管挿管を、鋭い目でじっくり観察することも必要です。
ですから、頭で理解し身体で覚える気管挿管です。マッキントッシュ喉頭鏡の構造や仕組みを知らずして気管挿管はできません。握り方、力を入れる方向を知らずして展開はできません。開口してから喉頭展開までのフェーズごとのポイント(チェックする点)を知らずして上達はありません。開口から喉頭展開までの一連の動作は、プロの麻酔科医が行えば一瞬でおわります。しかし、その一瞬をコマ送りにして頭の中でポイントをつかむことができれば、プロの麻酔科医の挿管のまねができます。
結局、救命士は時間をかけて事前に勉強している分だけ、このフェーズごとのポイントを克服する目がついているのです。それが気管挿管の上達の違いだと考えています。これが救命士と研修医の上達の違いの第二の理由です。

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2007年03月07日

挿管人形での実習

挿管人形での実習に関して、AP通信では少しふれている。挿管人形での実習をたくさんやったからといって、決して挿管は上手にならない。挿管人形のだめなところを認識していなければだめだ。管理人は、挿管人形で挿管ができた研修医には××をつけている。挿管人形の悪い点(実際のヒトと異なる点)を述べることができれば、点数は復活する。挿管人形での練習には限界がある、手順を覚えるという意味では有用だと思うが、挿管人形だけでは悪いクセがつくだけであると思っている。挿管人形での挿管は簡単である。逆に下手なヒトは、挿管人形でのコツがわからないだけである。実際のヒトでの気管挿管はバリエーションがあり、そのバリエーションを吸収して気管挿管ができなければ気管挿管ができるとは言わない。舌をよけることができない。舌がつぶれる。上位頸椎だけが異常に後屈できる。口が開けにくい(逆に首を思いっきり後屈して折ることで自然に?開口する)など、欠点をあげればきりがない。最近は、ちょっとましな黒い挿管人形が出ているようであるが、少しましな程度である。

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2007年02月23日

プレゼンの3要素

学会発表,院内カンファレンス,麻酔科でのプレゼンテーション,指導医への報告,すべてがプレゼンだとすると如何に多くのプレゼンの機会があるか.
人にわかりやすく手短に説明するにはを追求すればプレゼンはうまくなる.そこで,プレゼンをする上での3つの要素について考えてみたい.
1.示すべき資料
2.口頭での説明
3.質問の受け答え
いずれ場面でも,何かを指し示して解説するには,資料と口述が必要で,その後には必ず質問形式の受け答えが必要である.1.は上司への報告やミニカンファレンスでは作成しない場合も多い.示すべき資料がない場合には,如何に口でうまく説明できるかが勝負である.3.の質問の受け答えでも資料は提示しないことが多い.資料の作成も重要だが,口頭での説明が上手でなければプレゼンはいつまで経っても上達しない.学会などの定型的な発表は最も簡単である.それに引き替え,口頭ですべてをすまさなければならないプレゼンほど実力が必要である.どの順番で,なにに重点を置いて話すか.どんな口調で話すかが大切である.資料を提示しない他人のプレゼンを聞いてみよう.わかりやすいだろうか.棒読み風ではないだろうか.強調すべき点はどんな調子で述べているだろうか.滑舌はよいだろうか.管理人は資料のないプレゼン(特に,朝の症例プレゼンテーション)では,目をつむって聞いている.そうすると,その人がわかりやすいプレゼンを意識しているかどうかが判定できる.

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2007年02月21日

やってみればいいじゃん

初期研修ではどうしても見学が主体になってしまう診療科があるようです。そんな診療科を回った後に、当院の麻酔科に研修に来る研修医はたいてい、「ボク(ワタシ)がしていいんですか?」という反応を示す。難しい手技や合併症を起こすのでなければ、「やってみればいいじゃん」と答えている。特に、患者さんへの問診や診察は、きちんと受け答えできれば受け入れてくれる患者さんがほとんどである。研修医であることを堂々と告げればまず問題ない。医師免許を持っているのだから、研修医といえども医師に違いはない。ただ、患者さんに対する受け答えは前もって練習しておく必要がある。

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2007年02月17日

第7回麻酔科学ウィンターセミナー盛り上がり中

第7回麻酔科学ウインターセミナーが,現在,ニセコで開催されている.AP通信でも実況中継をしているが,今年もすばらしい内容である.学会では質問できないことでも質問できてしまうのが,このセミナーである.AP通信の先生の講演もすばらしかった.ブログで早くからプレゼンの準備をしているといわれていたが,たしかに手の込んだプレゼンであった.緑のレーザーポインターを持っていたのは管理人とT先生の2人のみであったらしい.やはり,ちょっとだけレーザーポインターを使うのは有効な手法なようだ.緑だと,非常に見やすい.絶対,緑である.

それから,毎年,ベストプレゼンテーション賞をポスター演題に対して発表しているのですが,今年もなんと旭川医大からの演題が1位に輝いた.研修医セッションの第1位は東京女子医大からの演題であった.再受賞を妨げないので,ぜひ,何度でも賞をめざして欲しい.

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2007年02月10日

気管挿管トレーニングDVD

管理人主演、監修の気管挿管トレーニングDVDの制作が進行中です。かなりいい具合にできています。
4月までには某社から出る予定なので、もう少しお待ちください。素振りやエア挿管なども登場します。ポイントは「さぬちゃん」キャラが出てきて解説します。初期研修医の皆さんに教えてきたトレーニングの集大成です。救急救命士、初期研修医をはじめ、臨床研修できちんと学べなかった、何となく気管挿管をやっている方々にも基礎からみっちりトレーニングできます。気管挿管のイメージがつかめます。気管挿管のいわゆるオフトレです。DVDをみてポイントをつかんで実践できる内容です。「頭で覚え、体で感じるトレーニング」です。詳しい内容や紹介サイトができましたらまたお知らせします。お楽しみに。

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2007年01月21日

センスがある

「センスがある」という言葉をつかうことがある。「あの先生はセンスがある」とか、「センスが感じられない」といった使いかただと思う。このセンスは、おそらく感性という意味を含んでいるのだろう。通常は物事の見方や考え方のスマートさに使う言葉であるのだが、臨床医学領域では(少なくとも私のなかでは)、先を見通せて現時点での手技や医療行為(または考え方)が理にかなっている状態をさすことがある。もてる知識の幅が広く、その知識をその時々に応じて適切な部分を引用しつつ、物事の推論や判断をできる能力ではないだろうか。また、手技や医療行為に関しては技術的なこつを心得ていると思わせるものがあることである。知識やコツは、ある程度の努力によって身につけることができるが、それらをどう組み合わせて適用するかは努力によっては身に付かない部分である。この部分が優れている人がセンスがいいと言うことになる。このセンスがいいというのは、要するにセンサー、sensoryがとぎすまされている必要がある。感覚神経といってもよい。物事(人がやっていること)をみてなにも感じないというのは、ちょっと問題である。感覚神経のとぎすまされた人は、常にsensoryが働いていて真剣に観察している。手技であれば、動作だけでなく力のいれ具合であるとか、方向、深さ、距離、わかれば筋肉のうごきなどである。また考え方に関しては途中が省略されて出力されることが多いので、その考えに至った途中の省略された部分を質問することで、そのセンスを身につけることができるのではないかと考えている。その、努力ができるかどうかもsonsoryの問題であるのでsensoryの欠如している場合は、どうしようもない。医師のセンスというのは、そのような努力を積み重ねてできるものであると思う。
最近、自分のなかで「センスがある」「センスがない」という言葉を使わない人たちがいることに気づいた。初期研修医に対しては「センスがある」「センスがない」と言ったことがない。「筋がいい」とか「よく勉強している」とかは言うが「センスがいい」とは使わない。「センスがある」と使っているのは後期研修医以上である。また、自分より上の先生でも「センスがない」と言うことはある(本人に向かってではない)。「センスがある」というのは上級医に対する最上級のほめ言葉であると思っている。

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2006年12月30日

吸入麻酔薬からの覚醒時CO2

吸入麻酔薬の話題が「金沢大学大学院医学系研究科麻酔・蘇生学講座Blog」のイギリスの手術室(2)で取り上げられている.特に興味があるのは,CO2をコントロールできるシステムである.吸入麻酔薬空の覚醒時は吸入麻酔薬を体外に排泄するために,換気量を増やすと思いがちだが,これはやりすぎるとかえって覚醒遅延を引き起こす.換気量を増やすというのはできるだけ吸入麻酔薬を洗い流したいという考えからではあるが,換気量を増やすことによりCO2分圧は下がり脳血流が減ることにより逆効果であるからだ.そこで,CO2をとばさずに吸入麻酔薬を洗い流すためには,換気量を増加させるならCO2を負荷しながらnormocapniaに保つ必要がある.2005年の大阪の臨床麻酔学会で管理人と同じワークショップで講演したDerek Sakata(日本人のような顔だが日本語はなせない)先生が開発したデバイスQED-100が米国で発売されている.このデバイスはCO2を負荷するだけでなく吸入麻酔薬の吸着剤が入っていて麻酔回路にこのデバイスを装着すれば覚醒はものすごく速い.カタログによると1/2以下の時間で覚醒するらしい.このカタログを見ても判ると思いますが,換気量を増やすとCO2が下がるために通常の回路では問題があります.覚醒時のCO2のコントロールについてよく考えて欲しいと思います.

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2006年12月29日

MACを捨てる(2)

MACを捨てるにはMACについてよく知らなければなりません。そこで、MACはどうやって決めるかご存じですか.諏訪邦夫先生の電子麻酔学教科書の「麻酔深度とMAC(マック)」に出ていますので,ご覧ください.
では1MACの2倍の2MACではどうかということになるのですが、これはMACの2倍というだけの意味しかない。MACはあくまでも統計上の値で個々の患者に適応するようなものではない。実際的でないというわけである。そこで50%のヒトで皮切で交感神経反応を抑制できるMAC-BAR(block autonomic response)や気管挿管が可能なMAC-EI(endtracheal intubation)、50%のヒトが覚醒するMAC-awakeなどが考案された。ちなみに、セボフルラン、イソフルランはMAC-awakeはMACの約1/3である。しかし、MAC-awakeをのぞいては吸入麻酔薬の何の作用を見ているかが明確ではない。そもそもMACを求めること自体が、吸入麻酔薬が全身麻酔の4要素をすべてカバーするものと考えていると思われる。現代の全身麻酔において、吸入麻酔薬単独で行える麻酔は限られているためその指標は、麻酔薬の何の力価を表しているかを表現することが必要であろう。バランス麻酔において笑気をのぞく吸入麻酔薬には鎮静作用を求めているものと考えるとそれに見合う指標が必要である。

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2006年11月15日

今の麻酔は情報戦(2)

さて,術野の情報は見ればわかると先の記事では書いたが,本当にそうでしょうか.管理人が研修医から研修医を終えたぐらい頃,信じられない外科医がいた.もしかすると今からここに書くような外科医は、今でもどこかに存在するのかもしれない...その外科医は、出血していても手で隠していて、出血していないと言い張る。ガーゼに血がついていて、重さを量ってもほとんど水だと言い張る。つまり、自分は出血させていない。輸液が多いから腹水が出ると常に言い張るのです。まあ、そういう状況もありましょう。しかし、常にはおかしいわけで、明らかにガーゼが赤い。ガーゼ重量が、まともに重い。挙げ句の果ては血液が大量にしみた柄付きガーゼを手術の最後まで出さずに腹腔内に隠しておく。さいごに出したとしても、術野の外のバケツに絞ってしまう。たちが悪いのです。こんなことは、ある程度経験を積んでくれば当然、嘘だとわかる。明らかに、術野が赤い。手術が雑。ここで、この外科医の言葉を信じたとしましょう。そうすれば、どこかで周囲の状況と食い違ってくるのです。しかしそれを見破る力を持ち合わせていなかったとしたら、術野を見て、別のパラメータを評価したとしても、逆の雑音が含まれているため、惑わされるかもしれません。これが判断する力です。この判断が速く、雑音に惑わされない能力を身につけるべく切磋琢磨(はやりの四字熟語?)するのが今の専門医の一つの方向性であります。これが臨機応変です。さらにいえばマニュアルにあるからそのようにすると言うのではなく、(小泉前首相みたいなことを言いますが)状況に応じて適切に判断し適切に行動するのが臨機応変です。臨機応変とは別に、専門医のめざすべき方向性、Tubokawa先生がいうところの創意工夫とはちょっとニュアンスが違います...この創意工夫ができるフトコロの広い麻酔科医をめざすべきだと管理人は思います。創意工夫はなぜするかというと、その状況に満足できないからです。こうすればもっとうまくいく。こうすればもっとよくなるというのをめざすから創意工夫をするのです。創意工夫がないということになると、次の課題がないと言うことになってしまいます。確かに、昔(50年前)に比べると麻酔科領域の課題は克服されてきて、ある一定のレベルに達したのかもしれません。薬剤の進歩、医療機器の進歩、道具の進歩。麻酔法や麻酔管理技術の進歩、麻酔教育の進歩、それぞれの進歩は患者の安全性や麻酔の確実性もたらしたでしょう。これからは過去に追い求めてきた創意工夫とはレベルの違う創意工夫が必要なのだと思います。これでいいのだ。と思ったとき創意工夫は必要なくなります。ワクワクする状況、アドレナリンの放出される状況は、創意工夫を企てている時に起こるような気がします。この創意工夫が必要ないとなれば、まともな麻酔科医はいなくなるに違いありません。臨機応変だけでは、真の麻酔科医はワクワクしません。

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2006年11月14日

今の麻酔は情報戦(1)

昔話にトラックバックします.昔は,モニターと言えば心電図と血圧計(手動ではかる)ぐらいで,残りは五感を利用して麻酔をかけていた.今は,痛みと侵襲のモニターをのぞいては,数値で表現される一応の指標があるため,だれでも,ちょっとしたことでもその気になって見ていれば気づくのは可能.しかし,情報を統合して判断する能力が昔に比べると要求されるようになった.バラバラの情報を統合して,はじめて意味をなす.モニターだけでは,はっきりとはわからないこともある.たとえば,ビデオ画像や内視鏡などを使った術野の情報である.その事実を見るだけで,何が起こっているかわかることがある.まあこれも,情報の一つ.要するに,昔に比べて判断材料が増えているのだ.五感を利用していただけの時代に比べて,情報が多い分,何らかの異常を捉えることはできるようになったが,判断スピードも要求されるようになった.判断に時間がかかっていたのでは,後手に回ってしまう.
戦争を例に出すと,批判されるかもしれないが,昔の戦争と今の戦争の違いと同じだ.如何に早く,情報を捉え次の手を打つかにかかっている.昔は,遅れて行動していたことが,今ではそんなに時間を待たなくても,情報が統合できれば先手に出られる.しかし,モニターの解析能力が上がれば,情報を統合する必要はなくなるかもしれないが,最終判断すべきは人である.また,どんな行動を起こすかを考え実行するのも人であるうちは,情報を統合してどこにどの程度の重みを置いて判断し,行動する能力を磨くことは無駄ではないであろう.
50年後に麻酔科医がいなくなるどころか,進化した麻酔科医とそうでない麻酔科医の差は歴然とするのではなかろうか.麻酔科医間の格差ができればできるほど,他科の医師では判断しかねる状態も増えるのではなかろうか.50年後にこの記事を読んでいる人は,笑うだろうか.感心するだろうか.

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2006年11月07日

アルチバ

変な名前である.アルチバとは来年の2月頃発売されるレミフェンタニルの商品名である.ヤンセンファーマのサイトに出ています.
レミフェンタニルのミニ講座が「電脳麻酔ブログ」や「金沢大学大学院医学系研究科麻酔・蘇生学講座 Blog」で始まっている.
また「麻酔科医のお勉強」の TIVA/TCI にも関連情報にたどりつくためのリストを掲載しています.レミフェンタニルを含めた薬品の添付文書は「麻酔科医のお勉強」の麻酔薬の添付文書と販売会社にあります.ひさびさの麻酔科領域の新薬発売が楽しみです.

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2006年11月04日

なんちゃってキセる麻酔

なんちゃってTCI”よりもっとすごいのがある.”なんちゃってキセる麻酔”である.管理人の行っている”キセる麻酔”はセボフルラン+フェンタニルのフェーズとプロポフォール+フェンタニルのフェーズが同時に存在することはない.つまり鎮静剤をプロポフォール→セボフルラン→プロポフォールと切り替える.これを”キセる麻酔”という.最初と最後がプロポフォールで真ん中がセボフルランであることから,たばこの道具である煙管(キセル)になぞらえたものである.これを,いつの間にか誤解して(拡大解釈して),なんだかんだと理由を付けて,常にプロポフォール+セボフルラン+フェンタニルで麻酔をしている人たちがいる.これは”なんちゃってキセる”である.断じて”キセる麻酔”ではない.この”まぜまぜ状態”を”キセる麻酔”とは呼んでほしくない.”キセる麻酔”命名者としては拒否である.”なんちゃってキセる麻酔”は,許し難い.”キセる麻酔”と呼ぶのなら,(鎮静剤は)どちらかにしてくれ.

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2006年11月03日

なんちゃってTIVA と アンバランス麻酔

なんちゃってTIVA”と"TIVA"は、似て非なるもので、全く違うものであることを説明した。TIVAをきちんと行うにはバランス麻酔の概念をきちんと理解して実践することが必要である。バランス麻酔とは鎮痛、鎮静、筋弛緩の3つの要素を個別に調節して全身麻酔を実現する方法だ。バランス麻酔とは読んで字のごとくバランスで成り立っている。筋弛緩はともかくとして、バランスの基本は鎮痛と鎮静のバランスである。アンバランス麻酔の極みは、( 鎮痛 <<<<<< 鎮静 )というもので、鎮静を極端に行うタイプである。現在のTIVAの主流はフェンタニル(鎮痛)、プロポフォール(鎮静)であるが、バランス麻酔の概念は吸入麻酔+フェンタニルという組み合わせでも実現可能である。この場合、フェンタニル(鎮痛)、吸入麻酔薬(鎮静)である。最近では、フェンタニル+プロポフォール+吸入麻酔薬という方法も存在するらしい。管理人は、プロポフォールと吸入麻酔薬を同時には投与しない(キセる麻酔とは異なる)のだが、このプロポフォール+吸入麻酔同時投与では鎮静薬の過量投与となっているのではなかろうか?つまり、鎮痛 <<<<<<<<<<< 鎮静 というアンバランス麻酔ではないだろうか。よく、大阪大学の萩平先生(BIS解析の大家)の講演によく出てくる、セボフルラン1-1.5%+フェンタニル適量という吸入麻酔+フェンタニルの組み合わせの”黄金処方”があるのだが、これに対比すると鎮痛が少なくて済むと思いこんでいるのでhなかろうか。血圧が下がれば麻酔が深い、動かなければ麻酔が深いと思いこんであるのではなかろうか?
不意に予期せぬ?手術侵襲で足下をすくわれたときには、一時的にはアンバランス麻酔は許されるかもしれないが、きちんとコントロールする(していると思っている)場面では、いかがなものであろうか。
もう一度、鎮痛、鎮静、筋弛緩のコンポーネントについてきちんと整理して考えてみよう。全身麻酔では何を指標に行うのがよいであろうか。もちろん、血圧や脈拍などのバイタルサインのコントロール、筋弛緩による不動化なども必要かもしれないが、麻酔の本質は何であろうか。20世紀の麻酔の指標をすてて、別の観点からきちんと麻酔を見直す必要があるのではないだろうか。我々、21世紀の麻酔科医(第3世代以降)は、アンバランス麻酔ではなくバランス麻酔が実践できる麻酔科医をめざすべきではないだろうか。
【参考書籍】
◆バランス麻酔:最近の進歩改訂第2版 ―エンドポイント指向型バランス麻酔―

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2006年11月02日

白い心6

白い心6にTBします.
全くその通りだと思う.やり方や道筋,方法というのは複数あってどれがよいというのは,簡単には決められない.
よりよい方法,よりよい理論を求めていけば,結局,複数の方法をマスターする必要がある.
そのときに,生半可(いいかげん)にこんな感じという調子では,新しい方法をマスターできるどころでなく,自分自身の思いこみで誤った方法を作ってしまうことになる.本当はそんなやり方でないのに,自分でマスターしたと思いこんでしまうのである.そうならないためには(本質を理解するには),やはり白い心が必要である.頭を白紙にすることが必要である.
とにかく,自分のやっているものと違うのであれば,その方法や理論を”きっちり”勉強する(まねる)必要があるのだ.その際に,思いこみが強すぎると”きっちり”まねできない.
話は変わるが,最近”なんちゃってTIVA”が横行している.血中濃度(効果部位濃度)を意識していないと思われるTIVAである.BISをつけたら?と言えば,BISはいらない.フェンタニルをもう少し入れたらと言えば,醒めなくなるからといってプロポフォールを高濃度でずっと維持している.呼吸が速い状態で麻酔から覚めてきて,目が開かない.うーん.こういった場合,その医師にどのように声をかけたらいいだろうか?難しい.自分で気づくしかないのである.
”なんちゃってTIVA”おそるべし.プロポフォールが出て10年も経って,TCIにも慣れた麻酔科医がたくさんいる時代である.”TIVA”と”なんちゃってTIVA”は違うものである.これに気づかないのは”白い心”になれないからではないだろうか.

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2006年10月16日

断定的に教えること

またまた、電脳麻酔ブログの「白い心5」にTBします。研修医に断定的に教えることは管理人も反対です。断定的に教えることは、薬剤や医療行為の禁忌ぐらいで、こうしてはいけないということ。こうすべきだ、ということはありえないと思っています。内容が医療禁忌にあたらず、許容できることであれば「こうしたほうがよい」「こうしたらうまくいく」というように教えます。よく、指導する先生が「自分についたときは、こうしなさい」といっている場面を見かけますが、ナンセンスです。特に、単なる手順や方法はその場その場で変化しますし、時代により変化することが多いと思います。基本はこうだ!とか最近の流行はこうだ!というのはありだと思いますが、こうしなければならないということは少ないと思います。特に、初期研修医の時代には断定的に教えると、誤解をしたまま呪縛のようにとらわれてしまいます。管理人も研修医時代に1つ上の先輩に断定的に教えられたことに囚われて、10年以上も悩んでいたことがあります。これはつらかった。
その呪縛から解き放たれるには、それを否定するきっかけをつくることと、1から学ぶより非常に多くの学習を必要としました。ですから、特に研修医に教えるときには注意をしています。


 ← よろしくお願いします.

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2006年10月11日

頭を白紙にして(つづきのつづき)

とあるインストラクターの言った言葉?「バックグラウンドを理解して...」に反応して管理人が,「教えてやる」の態度に見えると表現したことについて誤解であるということが判明しました.ここで深くお詫び申し上げます.インストラクターK先生の「学習と指導の極意」をごらんいただければ,本当の意味がわかると思います.管理人のめざすものと全く同じ方向性でした.

 ← よろしくお願いします.

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2006年10月10日

頭を白紙にして受け入れる2

物事を学ぶ方法には2つある.一つはこれまで知っていることに新しいことを追加する方法.もう一つは,すべて新しく学んだことにする方法.である.全くしらない,ほとんど知らない場合には後者がよいが,かなりそのことについて知っている場合には前者になる.管理人が,白紙にしてといっているのは後者の場合ではなく前者の場合に行って欲しいと思うのである.教える側の真意を理解するには,既成概念をいったん捨ててしまった方がよい.とりあえず,教えている人の言うことをすべて聞きいれてみるのだ.そうした上で,真意が理解できたならば,既存の物に修正して追加すればよいと思う.真意を理解する上で,既存の知識が邪魔になることが多い.自分の知っていることはすべて正しいのならば,教えられる必要がない.

 ← よろしくお願いします.

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2006年10月09日

頭を白紙にして(つづき)

電脳麻酔ブログに白い心2として次のような文章が掲載されている.

この前、新しいことを学ぶときは白い心でという書き込みをしたら、sanuki先生からも同様の意見をいただいた。
そんなときに、AHAのBLSインストラクターコースというのを受講した。すでにインストラクターをやっているK先生から「白い心」に関して御意見をいただいた。人づてなので真意は明らかではないが、白だろうが赤だろうが黄色だろうが、その人のバックグラウンドを踏まえた上で教えるのが上手なインストラクションだよと私に伝えたかった?あるは学んで欲しい、という風に聞こえた(それでいいですか?)。
この前の書き込み自体は否定するつもりはないが、指導する側の技量や努力が大事なのはいうまでもない。学ぶ、教えるということについてこれからも考えていきたい。

もちろん,このインストラクターの言っていることは間違っているとは思えないが,バックグラウンドをふまえた上で教えるのは不可能である.想像した上でと言うのなら可能であるが...
管理人は,こういった場合には教えられる側と教える側(こちら)の間でのかけひき(やりとり)で,どの程度の知識を持っている人(バックグラウンド)なのかを判断(想像)するようにしている.すべての事柄について教えられる側が教える側よりも知らないということは,あり得ないと思う.
こういう言い方をすると非難を受けそうだが,このインストラクターの態度が”教えてやる”に見えて仕方がない.要するに上に立った物の見方だ.
教えるときに最も大事にしなければならないのは,自分の考えを理解してもらうべく,場の雰囲気を作ることである.自分の考え(これから伝えようとすること)が,きちんと伝わらないような素地を作るようではいけないと思う.大学の講義などでも"教えてやる"方式では学生には不人気であると思う.どうやって,聞いてもらうかということから,指導する側は考えておく必要がある(決して下手に出るという意味ではない).

 ← よろしくお願いします.

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2006年10月08日

日経メディカルCadetto(カデット)

日経メディカルCadetto(カデット)とい若手医師向けの雑誌が発刊されます.日経メディカルオンラインに登録することで医師であれば無料で購読できます.ぜひ,どうぞ.私も登録しました.

 ← よろしくお願いします.

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2006年10月05日

msanuki.biz

気管挿管を事前学習するサイトがmsanuki.bizです.じっくり見て,練習してから実際の研修にのぞんでください.喉頭鏡の握り方や練習方法も解説しています.挿管人形では絶対に練習できないコツも含まれています.

 ← よろしくお願いします.

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2006年10月02日

後期研修プログラムと○○科レジデント募集

後期研修やレジデント募集の締め切りが9月から11月のところが多いと思います.自分の働いてみたいと思うところのホームページを見てみましょう.
さて,後期研修プログラムと銘打って募集しているところとレジデント募集としているところがありますが,事実上,同じ内容の場合が多いと思います.中にはすべての科がローテートできるようにした初期研修の延長の様なところも見受けられますが,3年目以降の進路は,何らかの方向性を持った方が良いと思います.思い悩む日々が続くと思いますが,答えを一気に導き出そうとせず,いろいろな可能性を考えてみましょう.そのなかから,ひとまずでよいですからやりたいことを始めてみましょう.後になっても修正は可能です.
管理人は,「ここがよい.この病院,この科にいけばよい」というアドバイスはしません.かならず,自分で「こうしたい」と言うまで黙っています.
ここ2-3年の初期研修医の皆さんのなかで共通して見られる傾向として,ダイレクトに答えを求める傾向があるのです.医療や医学の内容に関してだけでなく人生の選択においても同様な傾向になっていませんか.ちょっと心配です.
結局は自分の道ですから,何らかの行動を自分から起こすことができるような感じになると良いのですが...
これが,方向性を決めることにもつながります.ちょっと,抽象的になりましたが,初期研修医の皆さんは何のことかわかりますよね.

 ← よろしくお願いします.

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2006年09月24日

日経メディカルオンライン

日経メディカルオンラインに登録(医師であれば無料)すると過去の日経メディカルの記事がPDFで閲覧可能です.日経メディカル 2006年9月号のp.62-63に管理人が出ていますので是非ご覧ください.右のカラムのお役立ち情報BOXのなかにある「日経メディカル・過去記事検索 」から検索できます.
「特集 その手技、本流? ~あなたのやり方は間違っていないか~」という記事です.

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2006年09月23日

時代が違う

Laryngoscopeさんのところに「時代が違う」という記事が掲載されている.以前は並列麻酔も,麻酔中にICUでの急変も対応していた先輩の話である.たしかに若い頃(かつての時代)はそれでも良かった.いまは,まともにやっていても失敗すれば刑事事件にされる時代である.並列麻酔やICUの患者が急変したときなど,自分の診ている患者が落ち着いていれば対応できるときもあるだろう.しかし,わざわざそのような状況を好きこのんで自ら作って,かりに自分が見ていた(放置した)患者が不幸なことになった場合,どう見ても救いようがない.並列麻酔を行って自分は医療事故など起こさないという強者もいまだにいるのは確かである.外科医が要求するから,病院が無理を言うから並列麻酔を行うという人々もいる.麻酔は誰のためにするか,何のためにするのかを忘れているのではないだろうか.もちろん生産性や効率もある程度は追求すべきだとは思うが,安全が担保できない場合には認めることはできない.そういう時代である.
かなり以前に「患者はこうして殺される(浅山健)」が出版されている(医者にメス掲載の目次).実際にあった話に忠実にかかれいると聞く.

管理人も夜中3時頃に不意に並列麻酔になってしまったことがある.脊麻でやっていた緊急帝王切開がほぼ終了した頃に,院内発症の肝硬変患者の急性頭蓋内出血がなだれ込んできた.ぼぼ閉腹が終わったので患者に気分をたづね問題ないので,終了する旨を伝え看護師に頼んで,なだれ込んできた頭蓋内出血の全麻のために別の部屋に移動した.麻酔導入が終わった頃,帝王切開は終了したが出血が止まらず再開腹するという.戻ってみると,患者は顔面蒼白,ショック状態で意識レベルが低下している.弛緩出血である.挿管全麻に切り替え輸血ルートを確保し輸血を大量にオーダーした.その処置が済むかすまないうちに,頭蓋内出血の方はショック状態で出血が止まらないという.この時点で,不意に並列麻酔になってしまっていた.いずれししろ,院外からもう一人の麻酔科医を呼んでいる暇はない.このままでは2人とも死ぬ.福島の産婦人科医の逮捕事件の直後だったので,刑事事件で逮捕というフレーズが何度も頭をよぎる.一人ではどうにもならない.だれでもいい,院内の当直医を呼ぶしかない.助けを求めて電話すると,偶然にも他科に異動した麻酔科専門医を持った医師が当直であった.不幸中の幸いだった.手術室では2列の手術が同時進行しており手術をしている医師も止血に一生懸命だ.術者も人が足らなくて院外からさらに上級医を呼ぶ状況であった.結局,2人とも救命でき管理人は医療事故を起こさずに済んだ.2症例とも出血/輸血の量は尋常ではない.急速輸血のためにポンプを必要とした.患者の状態の判断,ポンプや輸血の扱い,セットアップ,麻酔のことすべてを「おねがい,こっちの症例なんとかしといて」で頼むことができたのは麻酔専門医だったからである.患者も助かった,私も助かった.思い出しただけでも恐ろしい.

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2006年09月22日

気管挿管時の枕

挿管時の枕について,日々の雑感さんが書かれていますが,枕は大切だと思います.高くて大きい枕はオトガイ部と甲状軟骨間の距離が短くなり気道が閉塞するだけではなく開口も困難です.また,肩に枕を入れるような場合には,頭部を後屈して開口するしか方法はありません.これがひどいと喉頭展開したときに下手をすると頭部が空中に持ち上がってしまいます.基本的にはスニッフィングになりやすいようにすればよいわけで,当院の手術室ではゼリー状の円座を使っています.この円座(fig1/2/3)は頭部のどこに置くかでしっくりくる位置に調節できます.
気管挿管を教えるときに,枕の大きさや位置などを考えずに頭部を適当においている(そのようなことには全く言及しない)指導者がいるのには驚かされます.枕なしでもかまわないとは思いますが,ない場合にも,頭部の位置については言及する必要はあると思います.

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2006年09月20日

自分に厳しく他人に厳しい人

「自分に厳しい人は他人に厳しい」,この中身には2種類ある.自分に厳しいというのは常に自己研鑽を積むということを指している.他人に厳しいというのは2つを分けて考える必要がある.まず万人に厳しい人これはOKとしよう.部下に厳しく目上(または同僚)に甘いという人がいる.これが問題である.特に,部下の失敗を自分の責任と思わず,部下のみを叱りつけるのはサイテーだと思う.これは,自分に甘く,他人に厳しいと同等である.部下の失敗の原因は,自分の失敗であり,自分がうまく部下をコントロールもしくは指導できないから失敗するのである.このことがわからない指導医を時に見かける.

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2006年09月16日

どうして麻酔科医になったかの答え

よく「どうして麻酔科医になったか」を聞かれることがある.「どうして」と聞かれても「好きだから」としか言いようがない.その「好きだから」にいろいろな理由があるのだと思う.「好きだから」というのは立派な答えだと思う.物事に向き合う上で「好きだから」というのは,最上の理由である.「好きだから」続けられる.「好きだから」がんばれる.「好きだから」新しいことに挑戦できるのである.
おそらく「どうして」と聞くのが研修医で,その研修医がメンターをもとめて問うている場合には,「好きだから」だけでは満足しない.聞く相手が,一般人あるいは上級医であれば「好きだから」だけで完結してよいと思う.私の場合,きっかけは「好きだから」なのであるが,そこから「おもしろい」に発展した.この「おもしろくなった」というのは今でも覚えている.麻酔科が「ただ単に麻酔をかけているだけではない」と言うことが実感できたからおもしろくなったと思う.手術の麻酔で”うまい麻酔科医”が麻酔をすると何事もなく終了する.この”なにごともなく”の裏にはどんな努力(ちょっと大げさか)があるかを理解できたなら麻酔科の魅力がわかるだろう.その努力というのが,ちょっと大人なのである.
ここを熱く語ればよいのではないかと思う.恥ずかしいのでこれ以上は書けないが,麻酔科の魅力を知りたい研修医の先生は私のところに研修にきてください.

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2006年09月15日

msanuki.biz 麻酔科研修支援サイト

msanuki.biz 麻酔科研修支援サイトを2006年6月から立ち上げています.このサイトは麻酔科研修に役に立つような内容を発信していきます.現時点では,気管挿管の動画,麻酔の術前説明用ビデオを中心とした動画とファイバー挿管の手順などを紹介しています.今後,お勧め書籍や,おすすめサイトなどの研修に役立つものをここにまとめていく予定です.ご期待ください.msanuki.bizの動画はホームページで見ると音声はついていませんが,iTunesにpodcastとして取りこむとすべての動画に音声がついています.方法は別記事で紹介します.

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2006年09月07日

喉頭鏡挿入時には脇をしめる

喉頭鏡挿入時に脇をあけない.喉頭鏡のハンドルを強く握りしめて胸壁に,ハンドルの先端をあてない.というのはよく指導の時に言っていることです.しかし,研修医が「必ずうまくいく!気管挿管」に,”脇をあけて,肘をあげて喉頭鏡を挿入する写真”が出ていると云って,この本を持ってきます.これは,私が教えている喉頭鏡の挿入法とは違っています!!
喉頭鏡を挿入するときは脇をしめ(肘はあげない),ブレードを口腔内に落とし込むように自然に口腔内に挿入します.

喉頭鏡挿入時以外の喉頭鏡操作時にも脇をあけて操作を行ってはいけません.脇をあけると繊細な操作ができません.箸を持つときに脇をあけてもつと,うまくつかめませんね.それと同じで,繊細な手先の操作(手首から先の操作)をするときには脇はあけてはいけません.硬膜外麻酔やクモ膜下麻酔の穿刺時も同じです.脇をあけるのは繊細な手先の操作のじゃま以外の何者でもありません.

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2006年09月04日

日経メディカルの記事

9月10日発売の日経メディカルに管理人が出ます.写真付きです.
何の記事かは見てのお楽しみ.

p.62-p.63をご覧ください.

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2006年08月31日

「予習しなさい」「勉強しなさい」はダメ指導医

臨床研修医が質問をすると「勉強しなさい」と答える指導医がいるらしい。わからないから質問をしているのに、「勉強しなさい」はないだろう。勉強の仕方を教える。どんなものを調べればよいのか、何というキーワードで調べたらよいのかなど、何らかの目標設定をしてあげるべきだと思う。これと同様で、「予習してきなさい」や手技に関して「イメージトレーニングしてきなさい」も論外である。きちんとその方法を教えた後で言うべき言葉だと思う。何を予習するのか、何を勉強するのか、どんなイメージを持ったらいいのか?指針を与えて初めて指導といえるのではないだろうか。

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2006年08月23日

報連相(ホウレンソウ)と引き際

初期臨床研修医に最も必要とされる能力はなにか?「麻酔科研修チェックノート」にも書きましたが,ホウレンソウ(報告・連絡・相談)です.ホウレンソウをしない研修医は,評価は低く,信頼されません.研修医だけではありませんが,常に上級医とのコミュニケーションは大切です.これができなければ,よい研修はできません.つぎに,何でもやりたがる研修医がいます.もちろん,上級医は研修医ができることはさせてあげたいのですが,何の知識もなく実践と言うのはちょっと無謀です.患者さんに医療行為を行うとき,前もって知識をつけてくる必要があります.どういった合併症があるのか.どういうことに注意をすべきかといったことです.もし,それらの知識もなく,やってみなさいと言われたときは,どこまでやってよいのかを考える必要があります.通常は,危なくなれば上級医が止めるのですが,自分からもはっきりできない意志を示す必要があります.これが引き際です.ある意味,やったことがないことに果敢に挑戦する研修医は,積極性があると判断する向きもありますが,状況によっては引き際のわからないと判断される可能性もあります.
対患者さんと言う意味において,考えてみましょう.またホウレンソウ,引き際についても認識しておきましょう.

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2006年08月09日

選手としての指導と監督としての指導

眠らない麻酔科に「方策」という記事が出ている.このなかに,”「名選手は名監督にあらず」はジーコを見ても理解できるけど、やって見せると言う、これ以上の手本はない。”という行があるが,まったくその通りだと思う.私自身,自分のできないことはうまく教えられないし,やってみせられないことは教えても説得力が全くないと思う.まず,教えることができるのは自分がきちんとできると言うことが最低条件で,教えるためには,教えられる人の考え方や手技をみて,どこを直せばうまくいくか,間違った方向に考えているところはないかなどを分析できなければならないと思う.「名選手は名監督にあらず」とはよく言うが,選手である自分と同じ事を初心者に教えてすぐできる故ではない.選手はすでに特殊な技能を身につけてしまっているのである.初心者ができるようにするためにはどのようなアプローチで教えるかを,あらかじめ考えておく必要がある.また,初心者に見せる手本は初心者ができるようなわかりやすいスピード,わかりやすい手順などで見せる必要があり,選手としてのうまさ(上手で素早いだけの)を強調するような物をお手本として示すのはよろしくない.選手が監督になったとき,要求されるのは選手としての技量に加えて監督としての配慮であると思う.良い監督はこのような配慮ができることであり,このような配慮こそコーチングの基本であると思う.

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2006年07月21日

麻酔科研修で得るもの

麻酔科初期研修で得られるものはなんだろうか。気管挿管手技、静脈ライン確保と答えるようでは、得るべきものの1割にも満たない。あくまでも、それは技術に過ぎない。一番見て欲しいのは「ものの考え方」である。「ものの見方」である。どのように問題点を捉え,どのように解決するかということである.診断をする,治療をするといった静的なものの見方ではなく,その時々の状態に対応できる動的なものの見方である.大物の先生ほど目の前のこと(一手先)だけでなく,何手も先を読んで行動する.ここを見て欲しい.

ちょっと抽象的に書いてしまったようなので、補足しておきたい。静的なものの見方とは時間的な要素を無視した見方である。病態が刻々変化しているのに気づかず、3時間前の所見で物を言うのは論外。病態を捉えることができるというのが、麻酔科医の特技である。何手も先を読むというのも、静的な物の見方ではできないことである。

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2006年07月19日

K-Yゼリーとキシロカインゼリー

K-Yゼリーとキシロカインゼリーの違いをご存じだろうか?数年前から私の勤務している病院では、麻酔科の使用する潤滑剤はキシロカインゼリーからK-Yゼリーに変わっている。管理人が以前勤務していた病院でも、手術室からはキシロカインゼリーは数年前になくなりK-Yゼリーに変わっていた。潤滑剤としてK-Yゼリーとキシロカインゼリーを比べた場合、遜色ないのなら、わざわざキシロカイン入りのものを使う必要はない。だいたい、価格はK-Yゼリーの方が安い。K-Yゼリーは医薬品でないので薬剤部扱いではなくなる。
そもそも、キシロカインゼリーをラリンジアルマスクに塗ると嚥下機能が障害されるのではないかという疑問からK-Yゼリーへの見直しは始まった。気管挿管チューブのカフまたは先端にキシロカインゼリーを塗らなければならないんだろうか?何のために塗っていたのだろうと考えると、キシロカインゼリーである必然性はなくなった。

最近では何でもK-Yゼリーに取って代わっている。経食道エコープローベに塗る潤滑剤、体温測定用のプローベ、胃管の潤滑剤など。キシロカイン中毒ならぬK-Yゼリー中毒状態である。手術室では何の違和感もなくK-Yゼリーを使っている。時に、老練の外科医が「キシロカインゼリーをくれ!」とのたまったりする以外は、キシロカインゼリーの出番はなくなっている。とはいえ、その時にもK-Yゼリーを出しているのだが...
そうそう、言い忘れたのだが、管理人がK-Yゼリーにただ一つ不満がある。入っている容器が昔の歯磨きの入っていた金属のチューブである点である。入れ物のチューブの材質だけはキシロカインゼリーが勝っている。

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2006年07月18日

気管挿管時の開口の流儀

今、なぜかネットで気管挿管時の開口の流儀が話題になっています。開口の流儀には、右手でクロスフィンガーを行う方法と右手を頭部後屈に使用する方法の2種類があるとスミルノフ先生が分類しておられます。
実際、msanuki.bizには開口の方法としてクロスフィンガーを紹介しています。ただ、クロスフィンガーの後に舌をしまいこむことが必要で、そのためには喉頭鏡を挿入する前にクロスフィンガーと反対の手(左手)で頭部を動かして上顎より下顎が上になるような形になるようにと指導しています。そのことを、スミルノフ先生は、喉頭鏡を挿入した後、右手で後屈を行っているように誤解しています。そうではなくて、「喉頭鏡を挿入する前に」行うと何度も先の日本麻酔科学会でも強調していました。喉頭鏡を入れてから右手で後屈を追加するのは下手な気管挿管(喉頭展開)です。喉頭鏡を挿入してから気管挿管チューブ挿入までに余計な時間がかかります。あくまでも、喉頭鏡挿入前に左手(クロスフィンガーと反対の手)で行ってください。
ツーアクションとなるのがダメだとか、格好悪いとかではなくて、きちんと喉頭鏡を挿入できるスペースを作る方法を覚えるべきです。クロスフィンガーだけでもうまくいく症例は多いのですが、きちんと喉頭鏡の挿入前に後屈を行えば、開口できるということも覚えるべきです。複数の方法を知っているべきですし、両方できて悪いということはありません。一番大切なのは、喉頭鏡操作に起因する合併症を起さないこと。歯を折った、唇や舌を切ったり腫らせた、気道狭窄、喉頭浮腫を起したなどということはもってのほかです。そのためには、喉頭鏡挿入前の仕事が大切で、そこをもっと教科書でも強調すべきだと思います。この手の研究はいろいろあって、どれも決定的であるとは思えません。いまだに、喉頭鏡を使用した喉頭展開時の研究は行われています。それが、喉頭展開の難しさを物語っています。

話は変わりますが、麻酔科後期研修(初期研修では無理です)では喉頭鏡による気管挿管だけではなく、ファイバーによる気管挿管もスイスイできるようにトレーニングすべきだと思います。毎日、ファイバー挿管を行うぐらいでもよいと思います。喉頭展開による気管挿管に囚われることなく、ほかの方法もきちんとマスターできるまでトレーニングすべきです。

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2006年06月29日

BMI

BMI(Body Mass Index)の計算方法をご存知だと思います。
BMI=体重(kg)/(身長(m)×身長(m))
BMIの理想体重は22ですので、BMIでも増加率を計算できると思います。たとえばBMI29では、(29-22)/22=0.32で32%増となります。ちなみにJSA麻酔台帳では,肥満は+30%以上,やせは-20%以下を術前問題点のところで記入するようになっています.
「BMIに%なんかつかないぞ」と思われた方.上記の方法で,増減率を計算してください.
BMIでの理想体重は 22 という数値は覚えておくべきですね.

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2006年06月28日

麻酔科後期研修説明会(1)

2006年7月15日(土)
東京女子医大麻酔科 後期研修説明会が開催されます.なんと丸の内のフォーシーズンズホテルです.
会場の選定では,地方からの参加も十分に配慮していますね.
管理人も行ってみたい.

麻酔科後期研修のジオログ

麻酔科後期研修のジオログ が立ち上がっています.URLもしゃれています.morton1846です.COOLです.
東京女子医大麻酔科の後期臨床研修医説明会のブログです.

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2006年06月18日

msanuki.bizに術前説明ビデオ登場

msanuki.bizに術前説明ビデオを追加しました。PODCASTでは、フルサイズ(320×240)のものがダウンロードされます。サイト内のリンクをクリックして再生されるQuickTimeは160×120になっています。このビデオは、以前、勤務していた病院で管理人が作成したものです。現在でも、術前診察の前に患者さんに見てもらっているものです。2000年に作成したものであるので看護師のことを看護婦と表現していますが、それ以外は問題ありません。このビデオのフレーズから使えるものを自分のものにしましょう。

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2006年06月12日

臨床研修修了後の進路は?

「臨床研修修了後の進路は?」という記事が,週間医学界新聞の第2686号 2006年6月12日に出ています.小児科,麻酔科は志望者が増え,産婦人科は微増,臨床研修の前後で進みたい診療科を変えた者は35.8%,変えた理由として「研修して興味がわいた」という回答が71.4%あったということ.これらは中間報告で,最終報告は今年の夏にまとまる.

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2006年06月04日

msanuki.biz

麻酔科研修支援サイト msanuki.biz を立ち上げました.第一弾として,初期研修医のために気管挿管事前学習のできる動画をupしました.ホームページでもQuickTimeがあれば閲覧可能です.また,iTunesがあればPodcastのアイコンをiTunesのpodcastingにドラッグ&ドロップすることで音声付きの動画をダウンロード可能です.iTunesに取りこんだものは,当然,ビデオの見られるiPodに入れて持ち歩くことができます.

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2006年05月30日

喉頭鏡素振りとエア挿管のビデオ(videopod)

日本麻酔科学会で発表する予定のビデオサイトのほんの一部です。テストのために掲載してみました。
「気管挿管手技の事前学習サイトの構築」という演題発表後、本格的にインターネットに公開します。
発表は6月1日14:40〜 第13会場です。

下のRSSアイコンをiTunesのPodcastにドラッグ&ドロップしてください。iTunesでみることができます。またビデオが見られるiPodに転送もできます。
(1)(腰をいれた)素振り
(2)エア挿管
が収録されています。

Podcastingで動画配信中♪

(1)素振りのまえに行う「喉頭鏡握り」も含まれています。喉頭鏡を握るだけで、口腔内挿入時の傾きができていて、そのまま前方(上方ではない)に出すというのが正しい「素振り」です。スミルノフ先生の素振りとはちょっと違いますガ、腰を入れるのは同じです。これが、私が教えている素振りです。1日100本を義務づけています。立ち位置にも注意してください。左足半歩前です。左手首は喉頭展開時には後ろに返りません(手首がまっすぐ伸びたまま、喉頭鏡は前方に動いていることに注目してください。)。

(2)ゆっくり行っているエア挿管です。マスクベンチレーションから気管挿管までのイメージです。正確に考えずに素早くポイントを押さえたエア挿管が得点が高いです。

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2006年05月20日

研修後の若手医師、大学病院敬遠 脳神経外科も不人気

asahi.comの2006年5月20日付けの記事に「研修後の若手医師、大学病院敬遠 脳神経外科も不人気」というのが出ている。人気順に、形成外科、皮膚科、麻酔科、耳鼻科、精神科の順で人気がある。逆に、脳外科、外科、小児科、整形外科、産婦人科、救急科の順に人気がない。このデータは、当院で初期研修を今年の3月に終えた研修医の進路とも一致している。この記事では、初期研修医の制度の影響と断定しているが、初期研修の各科での研修内容にも差があるのではないかと思う。いかに、研修医に満足のいく研修場所を与えられるか、興味を持たせるかが問題であると思う。もちろん、その科の医師の将来の姿を見せると言うことを含めて...
(上記記事内の資料にリンク

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2006年05月15日

初期研修修了一期生が語る 後輩へのアドバイス

週間医学界新聞第2682号 2006年5月15日に「初期研修修了一期生が語る 後輩へのアドバイス(下山祐人氏 )」が出ています.「症例数の多さであるとか,当直が多い(のが嬉しいのは最初だけでした!)とかを,研修病院の選択基準として考慮する場合は,数が単純に能力に反映するわけではないと知っておいたほうがいいでしょう。また,「足りないものは補える」ことも強調したいと思います。外部の勉強会を利用すれば,高名な先生のご意見を聞けたり,活発なdiscussionに参加できたりします。 (処遇も含め)研修内容に完璧な条件を備えた病院を探す必要はないのではないかと思います。与えられた環境の中で存分に力を発揮できるよう,professionalたろうとすることこそ重要です。 」という心境になれたことは立派だと思います.このことに気づかずに隣の芝生にあこがれている研修医を見かけます.

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2006年05月07日

喉頭鏡素振りとエア挿管の違い

喉頭鏡素振りとエア挿管の違いが気になっている方がおられると思うので,ちょっと解説します.喉頭鏡素振りはあくまでも喉頭鏡の操作方向をイメージして行う,気管挿管一連動作の一部分です.特に,喉頭鏡の挿入~喉頭展開までをイメージしたものです.それに対して,「エア挿管」は,立ち位置,ベット(患者の頭)と施行者の身体の向きの関係,開口,喉頭鏡の受け取り,喉頭鏡挿入,舌よけ,喉頭鏡引き上げ(特に持ち方,握り方と喉頭鏡の操作方向,下半身の体重移動),喉頭の目的場所の確認,施行者の頭や目の位置,気管挿管チューブの受け取り~持ち方,挿管チューブの挿入方法,(スタイレットの抜去タイミング),喉頭鏡の抜去,チューブの保持,カフの注入(指示),呼吸回路の接続,陽圧呼吸と呼吸の確認までの一連動作をあたかも実際に行っているかのように行うシミュレーションです.喉頭鏡素振りもエア挿管も道具を用いたイメージトレーニングとも言えます.エア挿管では喉頭鏡と気管挿管チューブ(スタイレット入り)を使います.

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2006年05月02日

気管挿管の方法と真の実力

気管挿管の際にもっとも大切なことは何だろうか?もちろん,確実に気管に入ることである.間違ったところに入っている場合にそれに気づいて,きちんと対応することである.では,気管挿管の方法や注意点はどうだろうか?救命士の気管挿管と麻酔科医の気管挿管は同じだろうか?救急現場の気管挿管と麻酔科医が行なう手術室での気管挿管は同じだろうか?それを考えることから,初期研修医の気管挿管実習は始まる.
まず,喉頭鏡を入れる際に開口するかしないか.
私も救急現場で気管挿管をする場合には,開口しないでいきなり喉頭鏡を入れることがほとんどである.状況にもよるが,口腔内に手を入れること自体が危ない(どういう場合かは考えてほしい).しかし,手術麻酔で気管挿管する場合には,口を開けてから喉頭鏡を入れることを常としている.どうしてか,状況が違う.日常の麻酔では,気管挿管の前には喉頭展開をしやすい状況を作っている(どうやって作るかは実際にみてください).この違いは何か?どちらが,確実に喉頭展開できるか?どちらが,合併症を避けた挿管を行えるか?
死にそうな患者さんと歩いてきた患者さん.どこまで,気管挿管を丁寧に遂行できるかが勝負の手術室予定患者さんと気管挿管ができなければ,始まらない救急処置との違いを本当にわかっているか?である.

もう一つ,考えなければならないのは,初心者がいきなり,口を開けずに気管挿管ができるか.教えるとすればいきなり口を開けない気管挿管を教えるかということである.それも手術室での症例に...
ここら辺の意図をくみ取ってほしいと思いますが,わからない研修医の方も多くいるようです.
それに対して,私の最近の初期研修医指導コースでは,十分な喉頭鏡の使い方の説明,喉頭鏡の握りと操作法(1日100本以上),さらには喉頭鏡の素振り(1日100本以上),クロスフィンガーのシミュレーション練習をこなしてはじめて,気管挿管の空中テスト(エアギターならぬエア挿管)を見て,合格ならば初めて実際の患者さんにやってもらうことにしております.また,合併症を起こさない意識をもてるような指導をしています.おかげで,悪魔の気管挿管は最初の1週間で行わなくなります.はじめから実際の患者さんにできる故ではありませんが,きちんと理解した方にはどんどんやってもらっています.

気管挿管ができるといった場合,入ればよいというのではなく,状況に応じた対応ができるようにトレーニングすべきです.開口せずに行うことができるというのと,開口せずに行わなければならないというのは同義ではありません.できるにもいろいろなレベルがあります.この意味が,理解できるような研修医を育てたいと思っています.
実技だけでなく考え方も鍛える,トレーニングをする必要があります.

天使の挿管と悪魔の挿管をよんでみてください.

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2006年04月29日

e-regident

医学生・研修医の視点で臨床研修先を検証する初の臨床研修情報サイト e-regident
ちょっと、商用の感じですが、利用できるところだけ利用してください。
お役立ち情報は、なかなかいいかも。あとは、ちょっとコマーシャルの匂いを感じます。

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2006年04月27日

経鼻胃管挿入ビデオ

前回に引き続き,麻酔電脳ブログで知ったのですが、経鼻胃管挿入ビデオがNew England Journal of Medicine On Lineに出ています。英語ですが、わかりやすく紹介されています.

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2006年04月14日

Arterial Line挿入ビデオ

電脳麻酔ブログで知ったのですが、Arterial Line挿入ビデオがNew England Journal of Medicine On Lineに出ています。英語ですが、わかりやすく紹介されています。4.Over-the-Wire TechniqueがインサイトーAを使うときのもの、5.Over-the-Needle Techniqueが通常の留置針を使うときのものです。
ちょっとこれに近いのですが、今年の日本麻酔科学会で「気管挿管手技の事前学習サイトの構築」という演題を発表します。ビデオ画像に解説を付け加えたものです。
抄録はここです(日本麻酔科学会員であればDATURAのIDとパスワードを入力して見ることが可能です)。

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2006年04月12日

臨床研修と勉強法(1)

臨床研修制度が始まってすでに2年が経過しました。自分の頃と比べて、カリキュラムがきちんと決まっていて、うらやましいと思う反面、カリキュラムが決められているのはどこの科を回るかだけで、中身は研修医次第であると言う話も聞きます.もし,そうであれば昔から何ら変わっていません。当然といえば当然のことですが、研修内容や程度は、研修する側の問題が大きいのです。器だけあっても中身がない研修になります。あなたの病院はどうでしょう.
さて、今回は勉強法についてです。学生の頃の延長で、教科書だけを勉強している。あるいは、医学雑誌の特集記事のみを見ている方はいませんか。まとまった知識を得たいとき。常識的な知識を得たいときには、それでかまいません。しかし、ある程度の知識や技術が身についてくると、それだけでは物足らないことに気づくはずです。あることがマスターできたらそれで終わり?それでいけないと思ったときが、ステップアップのチャンスです。疑問に思ったことを解決してくれる,解決するための勉強法を知っていますか.それができなければ,研修でせっかく経験した症例も身につかず時間だけが無駄に過ぎていくということになります.焦る必要はありませんが,教科書や雑誌の特集だけの勉強だけではいけないということです.最近は,ACLSやBLSなど決められたことを覚えればそれでおしまいと考えている研修医も多く,その延長で臨床研修も捉えてしまいがちです.それではいけないと言うことだけ書いておきます.
では、どのように勉強を発展させるか.それは次回のテーマとします。

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