初期研修医向け アーカイブ
2008年12月28日
チームバチスタの栄光のドラマ版も終了
ドラマ版のチームバチスタの栄光も先週で終了してしまった。こちらは、医療ミステリーという位置づけだ。映画版とは犯人も異なるし展開が異なる。こちらは心臓血管外科医の須磨先生と天野先生が監修である。最後まで見た方はおわかりかと思うが、外科医がいつメスを置くかということ、技術を伝えて手術ができる医師を増やす(外科医の教育)ということ、チーム医療で手術を成し遂げたときの充実感などがサブテーマとして盛り込まれていた。映画版よりこちらの方が考えさせられる内容だったと思う。トリックもこちらの方が巧妙でよく考えられていた。
2008年12月19日
臨床研修、1年に短縮を提示 医師不足で厚労、文科両省
2008/12/18付けの共同通信に「臨床研修、1年に短縮を提示 医師不足で厚労、文科両省」が出ています。2010年の導入を目指す提案になっています。いつまでも理想は追いかけている場合じゃないということでしょうか。
2008年12月12日
脇を締める
「脇を締める」か「脇を閉める」かで意味が違うことにお気づきだろうか。研修指導をしているとき、たとえば「マスク換気」や「喉頭鏡操作」、「末梢静脈穿刺」あるいは「硬膜外穿刺」「中心静脈穿刺」などで、「脇を締めて!」と管理人が言うことがある。それを、「脇を閉めて!」ととる研修医が多い。「閉める」とは「閉じる」ことで、まさに脇が体幹にくっついた状態をさす。「締める」とは「引き締める」ことで、決して脇を体幹にくっつけると云うことではないのである。肘があがっているので、「脇を締めて」と云っているつもりであるが、よく伝わらない。こういったとき、管理人は「箸を持つとき」をたとえに出す。箸を持つとき肘をあげていては、うまく指先に力が伝わらない。脇を体幹にくっつけてしまっては、窮屈でしかたない。だから、肘を下げて脇を自然な形で構えることを、「脇を締めて」と云うんだと説明する。これが、すべての基本であると思っている。細かい操作、しなやかな操作をするときに「脇を締める」というのは、自然に構えるということです。姿勢を正しく構えると云うことです。
2008年11月14日
修羅場る(しゅらばる)
"しゅらばる"と読む。修羅場を辞書でひくと「戦いや争いが激しい場所」が転じて「戦いの激しい場所や血なまぐさいことが行われる場所」を言うようになった。管理人の関連する領域では、手術中に麻酔科医が、あわただしく処置に追われ、休む間もなく輸血や薬剤を準備し投与を継続しなければならないような状況をさす。生死を分かつ状況と言ってもいいかもしれない。麻酔科医が処置の手を止めれば、死んでしまう状況ともいえる。
この修羅場った状況で、いかに冷静さを保って処置を続け、的確な指示が出せるかが、麻酔科医の実力だと思っている(修羅場ったときに、本当の麻酔科医の姿が見られます)。
先日、他科のポリクリ(手術見学)で廻っていた学生が、修羅場って処置をする麻酔科医をずっと観察していた。手術見学はそっちのけで。。。その麻酔科医は、学生の視線には気づいていない様子だったが、管理人はうれしく思った。
2008年11月 6日
麻酔を失敗する
「手術を失敗する」という言葉はよく聞くが、「麻酔を失敗する」というのはあまり聞かない。しかし、手術に関しても上手/下手(じょうずへた)が問題になるのだから、死ななければよいという時代ではない。麻酔に関しても同様である。麻酔も上手/下手が問題になっているのである。とすれば、管理人はこれまで「麻酔を失敗する」という概念はなかったが、「麻酔を失敗する」という言葉を積極的に使っても良さそうである。麻酔科医には、常に麻酔は成功することを要求されている。「Failure is not an option」である。
実は、この「麻酔を失敗する」という話題は、日本麻酔科学会が本日発表した「「歯科医師による医科麻酔」に対する日本麻酔科学会の見解」の中に使われている言葉である。たしかに、下手な医師がやれば「麻酔は失敗する」のである。
2008年9月26日
エコーガイド下中心静脈穿刺
少し前に、麻酔ディスカッションリストで問題になっていたエコーガイド下中心静脈穿刺である。電脳麻酔ブログでもちょっとディスカッションになっている。管理人の意見は、エコーガイドですれば合併症は少なくなるかもしれないが、やはりこれまで同様のトレーニングが必要であると思う。中心静脈穿刺時の感触を大事にしなければ、見ながらやっても合併症を起こす可能性はある。エコーガード下で特にリアルタイム穿刺になると、両手使いになる上にエコーの特性を知っていなければならない。針が進んでくるのがエコーで必ず見えるわけではなく周りの組織が押しつぶされるのをメルクマールにして針を進める必要がある。さらに、アーチファクトについての理解も必要である。これらを考えると、初心者がすぐにできるというものではなく、十分に中心静脈穿刺ができるようになった人たちが、さらに確率を上げる(合併症の確率を下げる)ために利用するのがよいのではないかと思う。リアルタイム穿刺でなくて、観察だけであれば誰がやっても合併症起こさない(通常は)。いずれにしろ、一人で中心静脈穿刺ができない人がエコーを使ったからと言って中心静脈穿刺ができるようになるものではない。きちんとした指導者の下で学ぶ必要があるのだ。
※麻酔ディスカッションリストとは麻酔科のメーリングリストです。登録をすればディスカッションに参加できます。
2008年9月25日
SATチーム員募集中
SATチーム員を大募集中である。今後の麻酔科医は、新しいものにどんどん慣れていく必要がある。「あれは、難しいからいや、これは、めんどくさいからいや」などと言っていては、新世代の麻酔科医にはなれない。そこで、どんな新しい技術やどんな新しい機器が出ても,"物怖じ(ものおじ)"しない麻酔科医を養成します。SATチームはそんなチームです。
特に、初期研修医で麻酔科に興味のある先生がた、ご応募をお持ちしています。まずは、見学にどうぞ。こちらに、見学のお申し込みをお願いします。
SATの略は何かって?以下から選んでみて。
(1)Sanuki Anesthesia Technology
(2)Super Anesthesia Training
(3)Super Anesthesiologist's Trainers
(4)Sugoi Anesthesia Teaching
(5)Sekaino Analog Technique
(6)Superior Anesthesia Technicians
(7)上記のどれでもない
2008年9月21日
スーパー麻酔科医
今、麻酔ディスカッションリストで、「スーパー麻酔科医」が話題になっている。「スーパー外科医」が、マンガやテレビドラマでは取り上げられるのに、どうして「スーパー麻酔科医」は取り上げられないか ?なぜ、麻酔科医は「麻酔科医」と一くくりで、外科医の場合は名人だけをとりあげるのかという疑問が話題になっています。
スーパー外科医は絵になりやすいけれども、スーパー麻酔科医は描きにくい、そもそも、どんなのを「スーパー麻酔科医」と定義するかということが一般人にはわかりにくい。もしかすると、麻酔科医の中にもわかっていない方がいるかもしれません。「スーパー外科医」は、俺はスーパー外科医だ!あるいは、カリスマ外科医だ!という自負を持っている方がいるでしょう。確実にいます。
しかし、「スーパー麻酔科医」の一般人に理解できるイメージがない以上、俺はスーパー麻酔科医だと宣言できる人もいなければ、まわりもスーパー麻酔科医を見つけることはできないのかもしれません。
そこで、管理人は「スーパー麻酔科医」のイメージを提案します。
「スーパー麻酔科医」とは
(1)どんな状況でも騒がない(冷静沈着)
(2)麻酔に関する手技はしらっとおわっている(かつ合併症を起こさない)
(3)麻酔導入や維持、覚醒に不安がない(きちんと時間通りに、理論的かつスマートに、先手の麻酔が実践できる)。もちろん、術後(状態、鎮痛)のこともきちんとカバーできる。
(4)術者をコントロールするのがうまい
(5)術前評価がきちんとできて、負ける手術は手術前に何とかする(いろいろな意味で)
(6)自分ができることを自慢しない
(7)仕事に悲壮感がない
(8)新しい技術や考え方を勉強し、常に実践できている
(9)状況に応じて対応できるので、道具や機器がなければないなりに行える
(10)外科系の医師や看護師、コメディカルからの信頼が厚い
時に、すごいことに気づく患者がいるが、当然のことのようにふるまえる
(もしかすると、これは絵になるかも)
2008年9月17日
戦いは、手術の前から始まっているぞ!!
先週、初期研修医が麻酔導入した後に、ボーッとしてたので、いつものノリで「戦いは、手術の前から始まっているぞ!!」と言ったら、研修医にではなく、そばで聞いていた看護師にえらくうけてしまった。「さぬちゃん語録」に記載されたらしい。
最近、研修医に説明していると看護師が耳をダンボにして説明を聞いているのがよくわかる。研修医向けの説明は、看護師にもちょうどいいぐらいの難易度らしい。それを逆手にとって、今の病院に職場が変わってからわざと、大きめの声で研修医に説明するようにしている。もちろん、看護師で耳をダンボにして聞いている人たちのためにだ。それが、今回はうけたらしい。
外勤先の病院でも、いろいろ聞かれることがある。初期研修医に教える程度の内容を、求められることが多くなった気がしている。たしかに、いろいろなレベルの看護師さんがいるが、以前よりバリエーションが出てきたのは事実である。うっかりすると、かなり高度な内容を要求されることがある。
2008年9月 7日
サイバーチームとアナログチーム
管理人のチームは、当科では密かに「サイバーチーム」とよばれている。特に、「アナログチーム」の方々は、そう言った呼び名でよんでいる。「アナログチーム」は、それ以外の方を呼ぶかと言えばそうでもない。中間的な方々も存在するみたいである。
管理人には、「サイバーチーム」とわれても、あまりピンとこない。できれば、「SATチーム」ぐらいにしてほしい。サイバーとはWikipediaによると、「コンピュータの」「インターネットの」等を指す形容詞らしい。直訳すると、「コンピュータのチーム」となり、なんだかな~。
ちなみに、その「SATチーム」は現在、5名である。この方面で、来年から一緒にやってくれる麻酔科専攻医(いわゆる後期研修医)を大募集中である。できれば、2桁の構成員にしたい。
「SATチーム」のSATは何の略かって?いずれ発表したい。
2008年8月28日
2008年7月25日
麻酔と救急のために 第7版
麻酔と救急のために 第7版が発行されました。
最近立て続けに発売された、麻酔科関連の薬剤を追加したことと、内容を薬剤に限定しました。
看護師さんなどにも使われていることを意識して、今回は表紙の色をピンク色としました。
2008年7月19日
初期臨床研修制度の不具合の修正?
2008/7/18に開催された 厚生労働省の医道審議会医師分科会(医師臨床研修部会)で、来年度の研修から、スーパーローテーション方式の現行制度を見直し、特定の科に重点を置いた研修を実施できるようモデル事業を行うことが決まった。さらに、地域枠・奨学金を受けている医学生については、マッチング制度の対象外とすることが決まった。総合的に患者を診ることができる医師を養成するという卒後臨床研修の大義名分が崩壊するに等しい。スーパーローテーションではなく、実質的にストレート研修になるからである。管理人は、元々、総合医が2年で養成できるとほ思っていなかったのでスーパーローテーションには大反対である。形だけスーパーローテーションをしてみても時間の無駄である。むしろ、その分興味がある専門科の研修をした方がよっぽど、研修医には役に立つ。強制的に総合医を養成するという大義名分で2年間しばりつけてもならない。なぜ、総合医を養成したかったのだろう。地域医療のためだとすれば、本末転倒である。そうではないとしても強制的に総合医を養成するのではなく、総合医が魅力があることを示して、それに向いている資質の医師を養成すべきである。
一方、スーパーローテーションを行うことで明らかになったことがある。それは、仕事がきつい診療科は人気がないということ。しかし、これもおかしな話で、仕事がきついから選ばないというのはいかがなものであろう。医師の仕事自体、きついものである。そういう職業であるはずだ。ある程度の負荷はあるはずだが、その先にはしっかりとした信頼できる医師像が形成できるはずである。あるレベルを乗り越えないと、きちんとした医師にはならない。何科を目指すにしてもそうであろう。
さらに、おかしいのは初期研修医制度のみマッチングして、あるていど広くシャッフルしておいて、その後のコースは、ご自由にというところである。これでは、都会に偏在するのは目に見えている。誰も、地方都市にはあつまらない。しかし、医療というのは、その土地土地にローカライズされて存在していることを忘れてはならない。初期臨床研修のマッチングをある一定の範囲内(地域)にローカライズさせるべきではなかろうか。
そのための、魅力ある初期研修プログラムとしては、独自のストレート研修でなかろうか。スーパーローテーションしたい研修医はそれを選べばよろしい。ストレート研修したい研修医はストレート研修をえらべばよろしい。どう見積もってもストレート研修の方が研修医も指導医もやる気が出るはずである。
初期臨床研修プログラムのスーパーローテーションは、至る所で評判が悪い。
今回の不具合の修正は、大学病院限定の措置だが、もっと一気に日本国中の初期臨床研修病院で同じことをしてみるとよいのではないだろうか。
管理人は、新たな初期研修制度の動きに注目している。そして、スーパーローテーションのマッチングが最終的には廃止されるのではないかという期待を抱いている。
2008年7月 3日
がんばりましょう、その後
以前に、「がんばりましょう」は全身麻酔を受ける手術直前の患者にはふさわしくないことを書いたが、その後に気づいたことがある。病棟看護師の中に、数人、「がんばりましょう」と言わない看護師がいる。数人のうち、何人かに聞いてみた。どうして「がんばりましょう」と言わないのか。やはり、がんばりましょうはおかしいとの答え。もう一つわかったことがある。ある一定期間、手術室での勤務経験があるということだ。たしかに、患者を受け入れる側の(ある程度経験のある)手術室看護師は「がんばりましょう」とは言わない。手術室看護師といえども、新人は別である。
これらを考え合わせてみると、手術室でどんなことをするのかが、きちんと理解できているということが、大切なのではないだろうか。中堅までの外科医は、やはり、手術や麻酔というものを(きちんと)理解できていないのではないか。という疑問がわいてきた。
しばらく、外科医と看護師の観察を続けてみようと思う。
2008年7月 5日
麻酔科を知る日(初期研修医)
広島大学病院麻酔科では「麻酔科を知る日」という見学会を開催します。夏休みを利用して広島大学の麻酔・疼痛治療科に見学にきませんか。特に、初期研修医で麻酔科を十分に理解できなかった方々にきていただきたいと考えています。麻酔科の魅力を伝えます。随時、見学は受け付けていますので、まずはメールをお願いします。広島大学の麻酔科は退屈させません。また、広島で麻酔科医療をやってみたい先生も随時、見学を受け付けています。
◆「麻酔科を知る日」問いあわせ先(広島大学病院麻酔・疼痛治療科)
2008年6月27日
麻酔科耳
「英語耳」と言う言葉がある。英語を聞き取れるようにするための耳という意味だそうである。
あるとき、麻酔科医が研修医に「がすとろか」と言ったそうである。研修はきょとんとして、何も返事しない。「がすとろか」と全身麻酔中に言ったらば、それは採血をするに決まっている。研修医は何度聞いても聞き取れない。なぜか。麻酔科耳が鍛えられていないためである。麻酔科の後期研修医に同じ発音で同じペースで言ってみる。100%聞き取れる。
「麻酔科耳」は、あきらかに存在する。同じ環境にいるものだけが、理解できる速度の言葉がある。
2008年6月26日
かめぜ
研修医A「この患者さんは、かめぜがあります」???
指導医「・・・」
"かめぜ"ってなんだろう...
"亀ゼリー"なら知っているが、と指導医の頭の中には???が駆けめぐった。俺の知らない医学用語を最近の研修医は学生の頃習ったのだろうか。他科の先生に習ったのだろうか。
指導医は研修医に聞く勇気はなかった。
しばらく、???が駆けめぐっていたが何とか落ち着いてきた。まーいーか。
そうこうしているうちに、研修医どうしで「かめぜ」について話を始めた。
研修医B「朝のカンファレンスで発表していた"かめぜ"って何?」
研修医A「これこれ」「麻酔申し込みに"亀背(+)"」と書いてあるよ。
研修医B「それは、きはいと読むんじゃなかった。」
研修医A「え~。そうなんだ。猫背(ねこぜ)と言うのがあるので、てっきり亀背(かめぜ)と読むと思ってた。でも、朝のカンファレンスで誰も指摘しなかったね。」
研修医B「指導医の先生たち、意味がわからなかったんじゃないの?」
研修医A「ググってみようか。本当は"かめぜ"って読むかも?」
2008年6月17日
空腹時血糖値100~109mg/dLは「正常高値」
日本糖尿病学会が委員会報告としてホームページに掲載した論文によると,これまで正常域としていた空腹時血糖値110mg/dL未満のうち,100~109mg/dLは「正常高値」とするのが適切だということである。
■日本糖尿病学会 糖尿病・糖代謝異常に関する診断基準検討委員会
糖尿病・糖代謝異常に関する診断基準検討委員会報告―空腹時血糖値の正常域に関する新区分―(PDF)
「空腹時血糖値100∼109 mg/dl の領域は,将来の糖尿病への移行やOGTT 時の耐糖能障害の有無や程度からみて多様な集団である.従って,現時点では,空腹時血糖値が100∼109 mg/dl の者を一律に境界域あるいは空腹時血糖値99 mg/dl 以下と同一の正常域として取り扱うべきではなく,正常域の中で正常高値とするのが適切である」
2008年6月 9日
GasManのベータ版
GasManという吸入麻酔薬のシミュレーションソフトウェアが、新しいバージョンを出す予定らしくて現在、ベータ版のテストを行っている。ベータ版とは正規版をリリースする前にユーザにボランティアでテストを依頼することがある。ようやくVISTAとMac OS Xに対応するらしい。管理人がアクセスしたところ、ベータ版でバグが出たので、次のベータ版のリリースまでに数日かかるとのアナウンスがあった。このベータ版を使用するに当たっては、覚悟が必要。動かないだけでなく、もしかするとPCを破壊したりするような大きなリスクがあるかもしれない。それがいやなら、正規版がでるのを待って購入するしかないであろう。
2008年5月23日
2008年5月21日
バイバイキーン
病院の中での話。先日、外来から手術室に向かって歩いていると、細菌検査室の前に検査技師さんらしき人が立っていて、立ち話をしている。話をしている相手が帰るというので、もう一人の人は、なんと「バイバイキーン」と手を振って見送っていた。始め、管理人は耳を疑った。30過ぎ?(そう見えた)の大人が挨拶に「バイバイキーン」はないだろう。それも、結構人通りの多い廊下でである。耳を疑ったのは管理人だけではなかったようで、他の通行人もしばらく歩いたところで、首をかしげていた。言動には気をつけたいものである。
※バイバイキーンとは、ばいきんまんが逃げるときに発する言葉
2008年5月20日
会長企画:工夫とロジック
第55回日本麻酔科学会学術集会で 緊急公募していた、会長企画"私のテクニック:工夫とロジック"に管理人の「新人への気管挿管事前トレーニング~喉頭鏡の握り/素振りとエア挿管~ 」が採用された。喉頭鏡の握り/素振りの指導法をはじめて公開します。お楽しみに。
6月13日 (金)13:30~15:15 中央特設会場
2008年5月 4日
がんばりましょう
全身麻酔を導入しようとしていると、患者に向かって「がんばりましょう」という人々がいる。管理人は、この「がんばりましょう」を許容できない。全身麻酔状態になっている患者が何をがんばるのか?
通常、患者さんに向かって「がんばりましょう」というのは、せいぜい「一緒に、がんばりましょう」というべきであろう。それも、入院とか治療とかを始める前にかける言葉である。これから、全身麻酔を導入しようとしているときに「がんばりましょう」というのは、大抵、お気楽な中堅以下の外科医である。それも、こういっては悪いが、手術はあまりうまくない。研修医がそれをまねしているのを見かけることもある。がんばるのは、医療サイドであって全身麻酔で手術を受ける患者さんががんばるのはおかしい。口癖でいっているのであろうが、ちょっと考えて欲しい。
もう一人、手術室に入ろうとしている患者に「がんばってください」と声をかける病棟看護師もいる。何か言わないと気が済まないと思っているのだろうが、これも変である。
「がんばる」以外の日本語を知らないのだろうかと、思ってしまう。もし、声をかけるなら「安心してくださいね。きっとうまくいきますよ」とか「日勤中に終わったら、私が迎えに来ますからね」とかいくらでもかける言葉はあるだろう。「がんばる」というのは、一見べんりな言葉のようだが、手術直前の全身麻酔を受ける患者さんに向かっていうのは、ちょっと許容できないのである。
2008年4月25日
モ源病,ふたたび
"モ源病"とは「モニターに出た数値のみを信じて,それに振り回され本質を見失う状態になることをいう」(byさぬちゃん)である.このモ源病,研修医がよくかかっているのだが,ある程度できると思っている先生も最近はかかるらしい.どうしたら,モ源病にかからないようになるか.それは,きちんとモニターの原理を知っておくこと.何が起こっているかを確かめることである.それには,自分の五感で確認することである.見ればわかること.聴けばわかること.触ればわかること.など,モニターから出てくる数値とはあわないことはないかどうかを確かめることである.見るのは波形であり,術野であり,画像であり,トレンドであり,センサーであり,患者である.もっとほかにも見るだけでわかることがある.また,手術の状況や術野の操作などはモニターより術者が知っていることもある.これは聴くというより聞くかも知れない.
2008年4月16日
レーザーポインター論
プレゼンの時にはレーザーポインターがあると便利である。画面が動いても、適当にレーザーポインターで追いかけて示すことができるからである。しかし、最近、レーザーポインターを使わない(使えない)講演を依頼されることがある。それは、別の部屋で同じ画面を見ている場合や、2面同時に同じ画面を左右に置かれている場合である。横長の会場とか、複数部屋の会場の時には、演者がひとつの画面をレーザーポインターで示しても、もう一方の画面では指し示したものが、何かわからないのである。そこで、こういった場合にはプレゼンの画面に指し示したいものをマークする必要がある。静止画の場合は簡単だが、動画の場合はプレゼンファイルを作成しなおすのが面倒である。レーザーポインターはなくても、指し示しているものがわかるような工夫は、はじめから盛り込んでいたほうが良い。これが、管理人の最近のプレゼンである。
どうしても、途中でレーザーポインターが欲しければ、そこだけレーザーポインターを使えばよい。
レーザーポインターは赤ではなく緑がやさしいし、流行である。管理人も以前、msanuki.orgで紹介したように緑のレーザーポインターを使っている。最近は、赤も持っていて2刀流でやることもある。
赤でよければBluetoothマウスに内蔵されたmicrosoftの製品がお勧めである。
以下は何れもmsanuki.orgの記事
■緑レーザーポインターとバリアフリープレゼン
■レーザーポインターと3面のスクリーン
■レーザーポインターを使うプレゼン
■レーザーポインターを使わないプレゼン
■レーザーポインター(その後)
2008年3月23日
「術中覚醒」が議論を呼んでいる
術中覚醒が麻酔ディスカッションリストで話題になっています。事の発端は、The New England Journal of Medicineが術中覚醒とBISに関する論文(Anesthesia Awareness and the Bispectral Index. N Engl J Med 2008; 358 : 1097 - 108 )を取り上げられた事によります。しかし、この論文は結論の導き出し方に、かなり無理があります。読んでいただければわかります。2000例を対象に2群に分け各群の術中覚醒の頻度は2名ずつです。発生率が少ないので、とても2000例から導き出すには統計学的にも無理があります。
術中覚醒の問題点は、術中覚醒を体験した患者がPTSD(Post-traumatic stress disorder)になる可能性があるということです。すべての患者が、PTSDになるわけではありません。たとえば、わざと術中に覚醒させて機能をみる手術(awake craniotomy)などでは、PTSDになる患者はいません。術中に覚醒したことが、PTSDになる状況でない場合には、術中覚醒してもPTSDにはなりません。術中に覚醒させることをあらかじめ話しておいて、覚醒していた状況が本人にとって苦痛でなければ問題ではありません。術中覚醒してPTSDになる状況は、覚醒した時に苦痛であると感じている必要があります。通常は、麻酔科医が術中覚醒が起きていることに気づかなくて、不意に覚醒している状況でおこります。麻酔薬や鎮痛薬がうまく投与されておらず、覚醒状態になってしまって動けない、痛い、つらいといったような状態です。麻酔科医が覚醒していないと信じていて、種々の麻酔処置や手術操作が加わっている状況です。また、手術の真っ最中でなくて、麻酔のかけ始めだったり、麻酔からの覚醒間際にも、覚醒していて患者さんがPTSDになりうる状態があるのではないかと想像されます。
管理人は、麻酔のかけ始め麻酔からの覚醒間際で明らかに覚醒していないであろうと思っても、必ず、患者さんに「大丈夫ですからね」、「○○しますよ」と声をかけている。術中覚醒は、術中のすべての時点で覚醒しているわけではありません。麻酔が浅い状態になったとき、麻酔のかかりはじめや麻酔のさめぎわに、覚醒している可能性があるからです。
全米で昨年末に公開されたawakeという映画が、2008年には日本でも公開される予定です。それによると、700人に1人は術中覚醒を体験しているとされますが、通常、術中覚醒にきをつけて麻酔管理をおこなっている管理人にとっては大変、頻度が高い数字であるという印象です。
2008年2月18日
よくできる(ようにみえる)研修医のコツ
よくできるように見える研修医がいる。管理人がこれまで見てきた研修医で、よくできる(ようにみえる)研修医に共通したことがある(管理人が観察できたこと)。それは、プレゼンがスムーズ。患者さんや指導医との会話がスムーズである(話がうまい)。声量がある。この特徴はどこから生まれるのか?自信である。ある程度勉強している自信。ある程度練習している自信。である。その研修医にプレゼンはどうしているかと聞くと、練習していると答える。よくできる(ようにみえる)ためにはそれなりの努力をしているのだ。
よくできる(ようにみえる)と書いたのは、研修医としてはよくできるという意味である。
よくできるように見えるとよいことがあるのは、ある程度、上級医からの信頼が得られ、いろいろなこと(医療行為)をさせてもらえる可能性が高い。
これとは対照的に、なぜか自信満々だが、よくできるようには見えない研修医もいる。この特徴も共通点がある。(実践的、実際的な)勉強していない事が多い。ポイントをはずしているのだ。
おそらく、勉強した実感はあるのだが基本的に時間が足りていない場合もあるかもしれない。
2008年2月11日
第8回麻酔科学ウインターセミナー報告
第8回麻酔科学ウインターセミナーが、2008年2月8日(金)〜10日(日)に小樽市(朝里川温泉)で開催された。今年は、さっぽろ雪祭りの日程と重なったせいかどうかはわからないが、参加者は多い印象だ。11日(月)が祭日ということもあり、ゆっくりできる感があったのも良かったのかもしれない。さて、本題に移ろう。第1日目のプログラムは人工心臓の紹介と術中覚醒・術中記憶の話題である。初日から多くの質問やコメントが出て、本音で語るウインターセミナーのスタートとして相応しい話題であった。発言しやすい雰囲気があった。
第2日目、朝の講演は札幌医大金谷先生の「あかひげ診療所はなぜつぶれない」という講演。金谷先生は,夜間の小樽商科大学大学院でMBA(経営学修士号)を取得され,経営学から見た医療について話された。午後からは研修医セッション,ポスターセッション、心臓血管麻酔でのレミフェンタニルやTEEのセッション。いずれも,おもしろい話題であった。研修医セッションは、最近では研修医の話を聞いておじさんたちがどうしたら研修医の心をとらえられるかを勉強する場になっている。学会ではあり得ない企画である。管理人は、司会をしながら研修医の先生の心をとらえる方法を深く勉強できたと思っている。大変有意義であった。TEEやレミフェンタニルの話題は従来よりも噛み砕いた内容となっており、若手の医師にもついてこられるような配慮があった。ウインターセミナーが回数を重ねて成熟してきた証拠であろう。
その後に開催された懇親会で、研修医セッションとポスターセッションの優秀者の表彰があり、いずれも3位までには賞状が授与された。また1位には賞品も贈呈された。このコンテストは、来年からはマイレージ制度が導入される見込みである。つまり、過去のウインターセミナーでの参加点や発表点が審査に加算されるというもの。3年間有効で、最後に参加してから3年間参加しないと失効する(らしい?)。常連で、いつも発表されている先生に敬意を表するために考え出されたものである。詳細が決まれば、いずれ報告したい。このセミナーの合い言葉は"よく遊び,よく学べ"で、勉強するだけではいけない。そのような内容の参加点も加味されるという噂もある。
最終日の朝の講演は、例年通りテクノロジー系の話題。手稲けいじん会病院の片山先生のモニターに関する話題であった。内容は現時点での麻酔モニターの機能と比較であった。通常、決まったモニターしか使用しない方にとっては勉強になっただろう。管理人にはよくわかったが、テクノロジー系でない方には少し難しかったかもしれない。
なお、AP通信にも第8回ウインターセミナーの報告が出ている。
2008年1月29日
最近の気道確保器具雑感
ここ数年で、気道確保の道具がいくつか売り出された。最近(でもないか)、使っているのはペンタックスのエアウェイスコープである。似た道具で、先日、電脳麻酔ブログでも話題になった、エアトラック(AIRTRAQ)(MERAが取り扱い)がある。この2つの違いを、比較してみよう。といっても雑感としてである。現時点での使用感(管理人の印象)としてお読みいただきたい。
2008年1月13日
第9回広島麻酔エキスパートセミナー
昨日は第9回広島麻酔エキスパートセミナーを開催した。今回は、広島以外からも参加枠を設けて広く参加できるようにした。困難軌道のセミナーで実習がメイン。研修医と専門医がともに学べるように工夫してあり、あるいみACLSより麻酔科にとってはおもしろかったかも。初期研修医の先生も結構楽しんでいた。大変、充実した時間が過ごせたとの意見をいただいた。来年もどう形式のセミナーを開催する予定です。今回参加できなかった方も、来年は是非。
2007年12月24日
麻酔科研修チェックノート正誤表2007/12/4
麻酔科研修チェックノートの正誤表にエスラックスが追加されています。
羊土社のホームページから該当ページのPDFがダウンロードできます。
2007年11月28日
丸石製薬の配布している麻酔情報誌
最近(少し前から),丸石製薬が発行している麻酔情報誌のバックナンバーがPDFで入手できるようになっている.Anet(Anesthesia Network)である.もうひとつAnesthesia21Centuryというのもあるが,こちらは一部のみインターネットに公開されている.冊子体だけではなく電子メディアでも公開されていることは大変感謝したい.
また,麻酔薬に関する冊子などもPDFで入手可能である.このようなサイトでの公開は広く知られるようになれば,われわれ麻酔科医にとって大きな財産になる.
2007年11月18日
動脈ラインのゼロあわせ
動脈穿刺には非常に興味があり率先して,穿刺に手をあげる積極的な研修医が多い.麻酔科だけではない救急領域でも同様である.しかし,準備に関しては興味が無い.穿刺前に動脈圧とモニターとの接続コードの接続がなされていないことが多い.動脈穿刺後,カニュレーションをして圧トランスデューサーのラインをカテーテルに接続しても圧波形が出ない.その時点で,接続コードがつながれておらずゼロ合わせもされていないことに気づく.何度も同じ光景が見られる.何のために動脈穿刺を行っているのかがわかっていない.手技だけマスターしたいということの表れだろうか.気管挿管の場合も同様の傾向が見られる.気管に入ればOK,入らなければダメ.それだけでは,かなりさびしい.何のための,誰のための気管挿管だろうか.研修医の練習のため?ではない.そこから認識して研修を行うことが大切である.ただでさえ,医療側のミスやトラブルには敏感な時代である.手技(穿刺や挿管)だけできても,できたとはいえないのである.
2007年11月17日
基本姿勢
回復室での光景である.当院では,麻酔から覚醒させたあと回復室に移動してモニターをつけて患者さんの回復を少し観察する.そのためには,移動させなければならない.そのときの麻酔担当医(初期研修医)と患者さんの位置関係に関してである.移動させるところまでは,ほぼ問題なく対応ができているのに,モニターをつけた後,モニターばかりをみて記録している.麻酔チャートを閉めたり,回復室記録を書かなければならないのはよくわかるが,患者さんをみているはずの医師がモニターをみている.最もよくあるのは,患者さんにおしりを向けてモニターを見て記録ばかりしている光景である.記録台は軽くて自由に動かすことができる.それをモニターが見やすい場所に動かして記録している.当然,モニターも患者さんも見やすい場所に動かすというのが正解である.
術中と違うのは回復室では,麻酔から覚醒しているのが前提なので,患者さんに声をかけることが大切である.患者さんを観察して声をかけながらモニターをつけ,記録を完成させるのが通常である.
ほぼすべての初期研修医が,この状況を指導医の先生に指摘されている.患者を診るという基本姿勢が身についていないのが露呈されている.術中には患者さんが訴えないので,仕方なくモニターを使って観察しているという状況があるのだが,何かを訴えることができる状況になっても,それをしないのは基本姿勢を見失っていると言わざるを得ない.
2007年10月23日
目標を設定する(2)
目標を設定し,達成できたかどうかを評価する.自己評価と他人の評価の両方が必要である.自己評価は自分で可能であるが,甘い評価になりやすい.必ず他人による評価を併用する.この他人による評価であるが,指導医が最もよい.この評価をもらうためには,指導医との関係を良好に保つ必要がある.指導医は研修医の目標設定のチェックとともに達成度を評価し,できていない場合は修正をかける必要がある.これは,当たり前のことであるが,周りを見るとできていないことが多いので,ここに書いてみた.
2007年10月22日
目標を設定する(1)
研修での目標を設定することは良く行われています.そのなかでも,毎日の目標や症例ごとの目標を設定することを行っていますか.目標を設定する.そしてそれが達成できたかどうかを評価するという過程が大切なのです.よく,大目標を達成した後は目標を見失ってしまうことがあります.その目標は最終目標であったということです.人が生きている限り,最終目標など無いはずです.必ず,目標を設定して物事を始めないと忙しさに流されてしまいます.
2007年10月 7日
経食道心エコー 撮り方,診かたの基本とコツ
超初心者向けのTEEの手引き書.これまでにあったものとは格段に質が違う.日本周術期経食道心エコー認定委員会(JB-POT)資格試験を受験しようという場合には,はじめに押さえておくべき本であることには間違いない.まだTEEを始めていない方,始めていてももう一つわかっていない場合には非常に役立つ本になると思う.管理人も一通り読んでみたが,非常によくできている.わかりやすい.初心者には超おすすめ.
■カラー写真で一目でわかる 経食道心エコー 撮り方,診かたの基本とコツ
岡本浩嗣,外須美夫(羊土社)
A4判 120ページ ISBN 9784758106375
2007/09発行 定価 5985円
2007年10月10日
クロスフィンガーの新指導要領
名前が誤解を生んでいるかも知れないので,クロスフィンガーの指導要領を変更します.
(1)180度のクロスフィンガーで,奥歯を支えます.
(2)そのとき力を入れるのは親指方向ではなく,人差し指方向にしてみてください.
(3)決して90度~180度に口の中で角度を変更しようとしてはいけません.はじめから180度です.
(4)180度方向にしか力を加えてはいけません.
(5)口の中で角度を変更しようとすると,上顎と下顎の軸がひねられて,くちがうまくあきません.
(6)最大のポイントはクロスフィンガーをする前には下顎が上顎より上にある状態(スニッフィング)で,口を少し開けて,180度にクロスフィンガーした指を入れましょう.
(7)クロスフィンガーで口を開けるのではなく,少しあけた口に180度のクロスフィンガーの指を入れて,(1)ー(6)の要領でささえるのがポイントです.
2007年10月 3日
研修医の75%が学術誌論文の統計解析について全く理解できていない
ケアネット.comに「研修医の75%が学術誌論文の統計解析について全く理解できていない」というJAMA誌9月5日号の引用報告が出ている.それほど,驚くべき結果ではないが,日本でも同様ではないかと想像される.自分が研修医の頃を思い出してみれば納得するであろう.統計解析などは必要に迫られないと身につかないものである.そこで,第11回広島麻酔エキスパートセミナーでは「論文を読むために必要な統計学」を企画している.ぜひ,研修医だけでなくエキスパートも参加してほしい.
2007年10月 2日
麻酔科研修の特徴を一言で言いあらわす
麻酔科研修の特徴を一言で言い表すと,「インタラクティブ」である.少なくとも管理人の元で行う研修は「インタラクティブ」である.見学のみの麻酔科研修はおもしろくない.かといって,手技のみをマスターするためだけに行う麻酔科研修もおもしろくない.気管挿管や静脈ライン確保,動脈ライン確保のみのために麻酔科研修を行うつもりなら,おもしろさ半減,いや1/100だと思う.インタラクティブとは国立国語研究所のホームページによると「送り手と受け手が双方向に作用し合う様子」だそうだ.「双方向的」とも言い換えられる.つまり,どんな症例であれ指導医と研修医が1対1に配置されるならば双方向的な教育ができる環境である.特に,術中で症例が落ち着いているときなどはインタラクティブなやりとりが可能である.もちろん,指導医や研修医のコミュニケーションができる状態でなければならない.つまり,研修医が何も疑問に思わず,指導医も研修医の存在に気遣わなければそんなインタラクティブな指導はあり得ない.
麻酔科研修がつまらない思うあなた,原因はどこにあるのかよく考えてみましょう.もしかすると,インタラクティブな環境が与えられていないのかも知れません.
2007年9月29日
「臨床研修マッチング」中間公表の全大学ランキング
「臨床研修マッチング」中間公表の全大学ランキングが日経メディカルオンラインに掲載されている.東大、医科歯科が相変わらず強い.中間発表の場合,1位希望人数順なので人気度を示すといっても過言ではないだろう.しかし,わがH大は50位とさんざんな不人気ぶり.がんばらねばならない.入学は結構むずかしいのに臨床研修は不人気というのは,いただけない.
2007年12月26日
使える医者
管理人の研修医時代の目標は「使える麻酔科医になる」であった。「使える麻酔科医」というのは、「あいつに任せておいたら大丈夫」と思ってもらうことである。他科の医師や先輩に信頼を得ることである。今思ってみれば、研修医としては、かなり大きな目標であったように思う。以前にも書いたが、「使える研修医」というのは、あくまで「研修医」としての信頼をえることであり、一人前の医師として認められるわけではない。しかし、「研修医」であっても他人、特に先輩医師の信頼を得るのは大変なことである。自分が評価者ではなく他人が評価者であるからである。麻酔科医は他科の医師の信頼を獲得する必要があるので、常に客観的な評価を得る必要がある。その評価とは公表されるものではないので、目標の達成についても終わりはない。はたして、「使える麻酔科医」「使える医者」として自分は評価されているのだろうか。
2007年9月28日
ヤブ医者の定義
ヤブ医者とは何だろうかと考えてみた.「できない医者」のこと?と考えてみたところで,ネットで調べた.知泉Wikiによると,”「薮」というのは当て字ではないか?と言う説が現在は有力で、もともとは『野巫:やぶ』だったらしい。この『野巫』とは「田舎者の巫女:みこ」の事を意味している。当時の日本では薬学もあまり発達していなかった為に、病気になった場合、巫女が祈祷をして治すと言う習慣がまだ残っていた。そこであまり上手に病気を治せない巫女は田舎者とされていて「下手な医者」のことを『野巫』というようになったらしい。”とのこと.そして最近では藪にもなれない医者を”筍(タケノコ)医者”と呼ぶらしい.
さて,その薮医者であるが,初期研修医は”薮医者”ということになるのだろうか.ということである.いつの時点で,できなければ"藪"と認定されるのだろう.たしかに,研修医でも医師免許を持っており,保険医なので患者さんの診療を行っている.特に,夜の救急外来などでは初診を見る施設もあるだろう.
...初期研修医はまだ修行中なので”藪”ではなく”筍”という説もある.後期研修医はどうであろうか.やはりできなければ”藪”かも知れない.しかし,まだ猶予期間である.
管理人の意見は,こうである.「専門医という資格があってもできなければ,藪である」.むしろ,専門医という資格にふさわしくない力量の持ち主が藪であると思う.今の専門医制度は,基本的に再試験がない.また,我が国には医師国家試験にも再試験がない.その医師の,その時点での力量を公平な目で判断するものは何もない.患者さんの風評のみである.薮といわれないように,実力を維持していくことが大切であると思う.
2007年9月25日
指導医の進化
研修医も進化するが,指導医も進化する.同じ指導医に習ったとしても2年前と今とでは指導内容が違う.少しずつわかりやすいように指導法を変えているはずである.少なくとも管理人は,2年前とは指導内容が違う.相手にあわせて進化する必要がある.その指導が受けない場合は,ネタを変える.何度も同じ事を教えていると,指導する側も指導に変化をつけたくなるというのも真実である.
キチンと勉強してくる研修医には教えられることが多い.勉強してくるから,疑問も湧いて質問が必ず出る.管理人は,その質問により良い答えができるよう心がけている.その心がけが,指導医を変化させるきっかけになる.
2007年9月24日
2007年9月20日
黒子のように動く?
今年の4月に大学病院に転勤してから,以前の病院の初期研修医とのモチベーションの違いを感じることが多くなった.管理人のポリシーは,研修医が大切なことに気づかない場合は,”黒子のように動いて”,患者さんに迷惑をかけないように何事もなかったかのようにすることである.前の病院にいた頃は,黒子のように動く頻度は少なかったのだが,今は頻繁である.明らかに違う.ここまでくると,殿様麻酔である.研修医の研修のために時間が流れていると感じることさえある.
愚痴を言っている故ではないが,もう少し,「麻酔科研修チェックノート」を読み込んできてほしい.麻酔科研修が始めるまでに,最低1回は読んでおいてほしい.
2007年9月19日
2007年9月10日
サヌキャップ
日経メディカルオンラインとカデット第3号(2007年9月5日発行)に"サヌキャップ"が紹介されています.Cadettoはイタリア語で弟の意味。『日経メディカル』の弟分である若手医師向け雑誌『日経メディカルCadetto』です。U35ドクター向けのキャリアアップ関連情報をお届けします。
■日経メディカルカデットの冊子体はここから申し込みができます.(医師であれば無料で送付されます).ただし,今からの申し込みでは第4号からになります.

