観察力をつけることが大切で、見ることも大切な研修であると以前に書きました。私の臨床研修医の指導方針は、できそうなことだけやらせて、できなそうなことは指導医のやっていることを見せる方式です。このできそうなこと、というのは個人個人によっても違いますし、時期によっても違います。
今回は、指導医が研修医のできそうなことを見極めるという観察力です。また、個人個人の性格や器用さ、目指すものもさまざまです。それを汲み取って適切にフォローするためには、研修医を観察する力が指導には必要です。紋切り型の指導ではなく、テーラーメイド(オーダーメイド)の指導を目指しています。もちろん、アドバイスもします。コーチが選手に対して、強化するべきところを個別に指導するのと同じようなアドバイスです。このテーラーメイドの指導をするためには、観察力が必要なのです。ときどき何気ない質問をして、実力を確かめることもあります。観察力は研修医だけでなく指導医にも必要な技量です。
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