JB-POT

第1回JB-POT惨敗記(1)

とにかく、難しい。スピードと正確な知識を要求する問題群でありました。組み合わせで解ける問題はほとんどなく、選択肢もよく考えてありました。
以前にも、書きましたが、JB-POTとは日本周術期経食道心エコー認定試験(Japanese Board of Perioperative Transesophageal Echocardiography)の略で、米国のNBE(National Board of Echocardiography )という組織の行う、PTeEXAM(Perioperative Transesophageal Echocardiography Certification Examination)周術期の経食道心エコー試験に準じて、本年度から始められた日本での認定試験です。
エコーセミナーの講師を努められた先生も、JB-POTを受験されており、噂によるとPTeEXAMに合格した方が試験問題を作成されたとのこと。講師といえども受験を免除しないところなどは、気合いの入った制度を目指している証拠でもあります。
試験は、8:30までに受け付け完了。9:00から説明開始。9:30?「科目1」エコー問題30症例(55問)を90分、15分休憩後、「科目2」5択一式問題が70問を90分で解くものです。いずれもマークシートで答えを一つ選ぶものです。
「科目1」のエコー問題では、問題を読む時間が30秒与えられ、その後1症例分のビデオが流れます(30秒)、60秒解答する時間があり、再度30秒ビデオが流れます。問題を確認する時間60秒後、次の症例に移ります。1症例につき1-3問の設問がありますが、すべてこのペースで答えなければなりません。
また、ビデオ画像はほしい画像が流れないこともあり、最小限の画像から答えを見落とさないようにしなければなりません。画像を見た瞬間に、答えにつながるものが浮かばなければお手上げです。かなり、鋭い目を持っていなければ難しいと感じました。”TEE: An Interactive Board Review on CD-ROM, LWW”などの画像をしっかりたたき込んで、考えずに解答ができる実力をつける必要があります。また、画像がわかったとしても、選択枝のレベルが高くそこでつまずくこともありました。エコーだけでなく循環器疾患やその手術手技、解剖、生理、病態など幅広く身につけていなければ問題が解けません。
「科目2」の知識を問う試験では、問題数は70問ですが、考え始めると時間のかかる問題も含まれており90分ではやや短いように感じました。内容は、エコーの原理、解剖、疾患の病態、手術手技、合併症、対処法など幅広い知識が要求されていました。また、原理や解剖、病態生理などは試験用に勉強する程度ではおぼつかないようで、本当の意味を理解していなければ解けない問題が数多く含まれていました。A Practical Approach to transesophageal echocardiographyで勉強していたのですが、これにかかれていないことも数多く出ていました。
この試験を受けてみて、とにかく降参です。試験には落第したくはないけれど,試験の内容,レベル,スピードからも実力不足を思い知らされたような気がします.この試験で落第するのなら仕方ないかという気になりました.
来年のJB-POTの前に、NBEのPTEeXAMを受けに行くかどうか現在思案中です。
ちなみにPTEeXAMは2005/5/18(水) Baltimore, MD です。
それから,JB-POTでは受験者に最後に来年の試験の日程を伝えていました.来年は岡山で9/25(日)の予定です.
来年には、某出版社から「A Practical Approach to transesophageal echocardiography」の日本語訳が出版されるという噂も聞きつけました。書籍売り場でたまたま、この本の著者が、「日本語版は出版されたか?」と聞いたところ、本屋は「来年、○興○易から出版予定」と答えていました。

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