研修ワンポイント

モ源病

先日の、血圧に関する話として笑えないのが、観血的動脈圧のトランスデューサーが床に落ちているのに、急に血圧が上昇したと思いこんでしまうことである。あわてていると降圧剤まで投与してしまい痛い目にあう。
落ち着いてモニターの波形を見たり、収縮期血圧/拡張期血圧を見ればおかしいことには気づくはずである。ゼロ点が違っているだけである。大抵は50-60程度の急上昇であるので、慣れていればあわてることはない。マンシェットで測定してからでも処置はよい。
モニターの原理を理解せずに数値のみを追いかけていると、このようにモニターに振り回されることから「モ源病」と呼ばれる。「モ源病」は経験の浅い研修医からあわてん坊の指導医にまで発生を見る。
逆に、本当に血圧が下がっているのに、モニターがおかしいと言ってはばからないと、医療事故につながる。もにたーの原理をよく知ることも大切だが、自分の五感を併用することも忘れてはならない。
「モニターを治療するのではなくて患者を治療するのだ」というのはよく言われることである。

血圧が下がります前のページ

ソニーのビデオとAppleのビデオ次のページ

関連記事

  1. プレゼン

    RE:福井大学での講義

    AP通信に「福井大学での講義」という記事が掲載されている。ここに書いて…

  2. 初期研修医向け

    ミズチバ、ウスチバ、ユカチバ、ユルチバ、トメチバ、ウソチバ、カラチバ

    アルチバは発売以来、多くの施設で採用され全身麻酔には必須のオピオイドに…

  3. 初期研修医向け

    気管挿管特集

    日経メディカルに取材されたり、医学雑誌に掲載された気管挿管手技に関する…

  4. 研修ワンポイント

    バッグ-マスク換気の足の位置

    気管挿管の前に行う,バッグ-マスク換気の時の足の位置はどうだろうか?…

  5. 研修ワンポイント

    バッグ-マスク換気の時の足の位置 解答例

    バッグ-マスク換気の時の足の位置についてですが,[1]麻酔器を使った…

  6. 初期研修医向け

    選手としての指導と監督としての指導

    眠らない麻酔科に「方策」という記事が出ている.このなかに,”「名選手は…

PAGE TOP