初期研修医向け

気管挿管トレーニングについての答え

昨日、挿管人形では気管挿管はうまくならないと書いた。さらに、AP通信では”挿管人形ではうまくならない!”という記事を書いていただいた。実は、ここに書いてあるすべて+αの挿管人形の欠点について、3月25日、日経メディカルから発売予定の管理人が主演 兼 監修の「(頭で理解し身体で覚える)気管挿管トレーニングDVD」に動画で盛り込んであります。また、これまでの初期研修医の指導の中で、管理人が開発した気管挿管トレーニングの方法を詳細に述べました。msanuki.bizにある様な、素振りやエア挿管も入っています。これまで、麻酔科医が教えてなかったトレーニングです。
なぜ、研修医が気管挿管の上達が遅いかと言えば、まず第一に気管挿管実習に来る救命士とちがって切迫したものがないからだと思います。救命士の方々は、私がアドバイスする一言一言を大事にして次の挿管では、必ず欠点を克服しているのですが、研修医にはそれがない場合が多いのです。2ヶ月(うちの病院の麻酔科ローテーションは2ヶ月)もすればうまくなるだろうと思っているのかもしれません。スポーツと一緒で、うまくなろうと思えばオフトレが必要です。ここのオフトレが十分できているのが救命士、不十分なのが研修医です。やはりステップを踏んでトレーニングすることが重要なのです。
どうしてマッキントッシュ喉頭鏡で喉頭展開ができるのか。どの方向に入れてどうすれば展開がうまくいくのかがわかるには、静的な解剖だけでなく、動的な解剖がひつようです。それを前もって学習するには、注意すべき点を予習しておくことが必要なのです。また、麻酔科医(達人)が行う気管挿管を、鋭い目でじっくり観察することも必要です。
ですから、頭で理解し身体で覚える気管挿管です。マッキントッシュ喉頭鏡の構造や仕組みを知らずして気管挿管はできません。握り方、力を入れる方向を知らずして展開はできません。開口してから喉頭展開までのフェーズごとのポイント(チェックする点)を知らずして上達はありません。開口から喉頭展開までの一連の動作は、プロの麻酔科医が行えば一瞬でおわります。しかし、その一瞬をコマ送りにして頭の中でポイントをつかむことができれば、プロの麻酔科医の挿管のまねができます。
結局、救命士は時間をかけて事前に勉強している分だけ、このフェーズごとのポイントを克服する目がついているのです。それが気管挿管の上達の違いだと考えています。これが救命士と研修医の上達の違いの第二の理由です。

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