初期研修医向け

下顎挙上と頭部後屈のちがい

下顎挙上と頭部後屈の違いは何か?管理人は次のように考える。
座った状態で考えると、目は前を向いて、あごを前にスライドさせるのが下顎挙上で、目が天井をむいて頸の前面をまっすぐ伸ばした状態が頭部後屈である。
これを、仰臥位の患者さんにたいして、下顎挙上や頭部後屈をさせるとき、どのよう操作してその状態を作るかということである。
下顎部分を両手で持ち上げてアイ~ンさせる、”いわゆる、スニッフィングポジション”を作る行為が下顎挙上をする(させる)ということで、前額部(額)に手を当てて下前方に押す行為は頭部後屈をする(させる)ということになる。
頸椎の曲がりに注目してみると、下顎挙上では上位頸椎のみがすこし動いて、頸椎のその他の部分はほとんど動かない。頭部後屈では、上位頸椎だけでなく、頸椎が広範囲に動いている。
これを認識していない人が多いのには驚かされる。気管挿管時の頭位の基本はスニッフィングポジションだと思うのだが、気管挿管前あるいはその途中で、患者の前額部を手で押して後屈させようとする動きをみることがある。うまく上位頸椎のみが動いてスニッフィングポジションに近い形になればよいのだが、たいていは勢いが強すぎて頸椎全体が動いて頭部後屈と同じ状態になる。マッキントッシュ喉頭鏡で気管挿管をするには、角度が強すぎてかえって見えにくい状態になるのである。
過ぎたるは及ばざるがごとしである。


マッキントッシュ喉頭鏡で気管挿管をするときには下顎が上顎より上にある状態(アイ~ン+開口状態)で、喉頭鏡を挿入するのだが、この意味も大切である。決してアイ~ンは天井を向いて行っていないのである。志村けんは真上を向いてアイ~ンをしていないゾ。そう言われると、よくわかるであろう。

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