挿管時の枕について,日々の雑感さんが書かれていますが,枕は大切だと思います.高くて大きい枕はオトガイ部と甲状軟骨間の距離が短くなり気道が閉塞するだけではなく開口も困難です.また,肩に枕を入れるような場合には,頭部を後屈して開口するしか方法はありません.これがひどいと喉頭展開したときに下手をすると頭部が空中に持ち上がってしまいます.基本的にはスニッフィングになりやすいようにすればよいわけで,当院の手術室ではゼリー状の円座を使っています.この円座(fig1/2/3)は頭部のどこに置くかでしっくりくる位置に調節できます.
気管挿管を教えるときに,枕の大きさや位置などを考えずに頭部を適当においている(そのようなことには全く言及しない)指導者がいるのには驚かされます.枕なしでもかまわないとは思いますが,ない場合にも,頭部の位置については言及する必要はあると思います.
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