下記の文献に紹介したサヌサピアン(自作エアウェイ)とバーマンエアウェイ-T(既製品)の使用時の違いを解説しよう.サヌサピアンはエアウェイの背面にスリットが入っている一方,バーマンエアウェイ-Tは側面にスリットが入っている.この違いはファイバーを通すときに大きな違いがある.それぞれのエアウェイを口腔内に挿入後,ファイバーのみを通すと,サヌサピアンでは問題ないが,バーマンでは側面にあるスリットにファイバーがはまりこみ,ファイバーを痛める.そこで,バーマンでは,ファイバーをいきなり通すのではなく,スパイラルチューブをバーマンの先に出ないように通しておき,その中にファイバーを進めていくことになる.すんなりファイバーが気管に誘導できないときには,ファイバーとスパイラル気管チューブを抜去しマスク換気を再度行う必要がある.
サヌサピアンの場合は,ファイバーにスパイラルチューブを通しておきチューブはファイバーの最上部にテープで軽く止めておけばよい.
そのまま,ファイバーのみをサヌサピアンの背面から挿入し気管に誘導する.誘導できたら止めておいたテープをはずしてチューブをサヌサピアンの中に進めればよい.すんなりファイバーが気管に誘導できないときには,ファイバーのみを抜去すれば良く,素早くマスク換気に戻れる.
イメージできたろうか?
【参考文献】麻酔・救急・集中治療専門医のわざ(新興交易医書出版) 貝沼関志 編著 ISBN4-88003-609-9
p.29-33 ファイバースコープ挿管?30秒で入れる? 讃岐美智義
バーマンエアウェイ-T
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