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幸せの旭川

やられたね.第26回日本臨床麻酔学会の感想である.前代未聞の学会2日目午後ぶち抜き旭山動物園視察研修だよ.
筆者は以前から旭川の教室が次代を担う一角を占めることを公言していた.それは彼の教室に宿るオープンマインド,精神の闊達さの一端に触れていたことが所以である.
イベントプランナの視点からは,懇親会のセンスも抜群である.会長のさらりとした挨拶以外に余計な来賓祝辞がない.大概恩師とか刎頚の友とかの挨拶 が続くのだがあれは退屈だわ.喋っている本人以外は全員がつまらないと思っている.床に敷き詰められた銀杏の葉に象徴される如く随所に参加者をもてなす心 が表れている.
料理が次第になくなってゆくのは,それでいいのである.立食でいつまでも料理が残っている方が寧ろみっともない.参加者の口に合う料理であるからこ そ消費されてゆくのであって,不味い料理であれば誰も手を付けない.会場の広さも心憎い.広大だと閑散とした雰囲気になるのだが,適度に密集していて活気 に満ちている.
動物園でも懇親会でも感じたことは,シャトルバス運行の巧みさである.これは事前に相当入念なシミュレートをしている筈だ.非常に円滑な運行で間然 する所がない.どのポイントに案内を掲示し人員を配置するか,どのタイミングでアナウンスをするか,全てが入念な計算の下に行われている.動物園で要所要 所に配置されたスタッフは数十名に及ぶと聞いた.動物園参加は2千名を数えた.
動物園の休園期間に狙いを定めて学会開催期間を定めたに違いない.今や旭山動物園は全国ブランドで,押し寄せる観光客と競ってホテルを押さえるのは 容易でないらしい,であるからこそ夏から冬への移行のために動物園が休園するタイミングを見計らって学会の開催をぶつけた上で,休園を抉じ開けて貸し切り にしちゃう.尋常の発想ではない.
天衣無縫とも言うべき奔放なプランではあるが,それを実行に移す上では綿密な計画を練り上げなければならない.破天荒な発想を支える精緻な行動計画が彼の教室にはあったのである.
普通の動物園に較べて旭山の動物は幸せそうに見えた.そして麻酔科医が学会の会場で見るのとはまるで別の表情をしていて極く普通の善男善女である. あるいは子供を連れた普通のパパママである.ここに集う麻酔科医の顔も幸せそうである.天候に恵まれたのも天が味方したとしか思えない,企画の勝利であ る.麻酔科学会の開催地が限定されている昨今では臨床麻酔学会のご当地ぶりが際立つ.第26回日本臨床麻酔学会は歴史に残る学会となった.
学会の企画で麻酔科医が幸せを感じるのは稀である.旭川で麻酔科医は幸せを感じることができた.そして参加者を幸せにするような学会を主宰した彼の教室の先生達も,きっと幸せに違いない.サマーセミナーも見習うべきものが多い.

オトーリと小話

宮古島にはオトーリという酒を飲むときの風習がある。参加者で「親」となるものが口上を述べた後、隣の参加者に自分が飲み使用したのと同じ杯に酒を注ぐ、注がれたものはその杯を飲み干す(女性は、男性に代飲を頼めるが、男性は、原則飲み 干さなければいけない)。それが、一巡すると「親」の隣の参加者が、新しい「親」となり、同じように口上を述べたあと、隣の参加者へと杯が続いていく(Wikipedia宮古島より)。
オトーリをするには酒に強いことももちろんだが面白い口上も述べられる必要がある。いきなり、指名されて面白い話をするというのは、普段からのトレーニングが要求されるところだ。とくに、酔ってきてもそれができるとなると、かなりの実力をつけなければならない。この口上に似た状況が、セミナーや学会での司 会者の立場である。演者が準備がまだのとき、聴衆が退屈しないように、とっさのときの小話ができなければならない。オトーリとセミナーの司会者には、共通 点があるのだ。

宮古島のたべもの

宮古島でうまかったのは,宮古そば.沖縄本島のものより断然うまい.本島のものより麺が細くて、つゆもgood!! 2日目に引き続いて3日目も、宮古島から発つ前に、宮古空港で昼にも食べてしまったほど。自分の中では、山越(やまごえ)の讃岐うどんと同格に引き上げられた。
つぎに印象に残っているのは、”やしがに”。これはカニというより、巨大ヤドカリといった方がよいか?実物はすごく大きくてちょっとこわい。体長40-50cmはあるか?ヤドカリがからから出てきたもの?(Wikipediaの解説)ちょっと不思議。翌日、島内を移動したとき道端で車にひかれていたヤシガニを目撃してしまった。
もう一つ、宮古島に来る飛行機の中でにわか勉強したガイドブックでみて目を付けていたのだが、これはとうとう食べることも、持って帰ることもできなかった。写真に撮ったので紹介しておく。渦巻きパンなる食べ物である。買って帰ればよかったと後悔している。しかくパンも名物らしい。これは、次回以降、いずれ宮古島でサマーセミナーが開かれるときの楽しみに取っておこう。

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