2007年11月 6日

踵からの着地と重心移動

歩きの基本は「踵から着地」することである。しかし、踵から着地しようとして大腿を持ちあげて歩くと、重心が後ろに残ってしまいかえって悪い歩きになる。大腿を持ち上げて踵から着地しようとすると、大股になり体が後ろに残っているのに足だけ前に行ってしまう。自然に足を出して踵からつくことが重要である。MBTでは大股で歩かないと注意されるのは、このためであると思われる。大股になると、足だけ前に出して踵から足をつくことが可能であるが、重心が後ろに残ってしまい、いつまでたっても前に進むのに不必要な力を加えなければならない。想像してもちょっとおかしい歩きである。重心移動に伴って腰から前に出たときに踵から足をつく(腰の真下で踵をつく)というのが、正しい踏み出しである。踵から土踏まずの外側に重心を移し、最後には母指球に重心を移した瞬間(ここがむずかしい)、反対の足の踵から足をつく。この繰り返しである。母指球で蹴るとかかれているものもあるが、正確には蹴るのではなく(すでに腰の下にある)反対側の足に重心を移した後に、母指球を離すといった方がよい。この歩きは、まるでナンバ歩きであるが、その通りだと思う。