この4月からの保険改正で全身麻酔での重症患者についての定義があります。保険請求上、やや高額の請求ができます。そのなかで、NYHA分類というのはおそらく市民権を得ていると思いますが、CCS分類やChild-Pugh分類はもう一つです。国家試験直後の先生方にはそれほどでもないのですが、老練の医師にはすこしややこしい分類です。Child-Pugh分類なんかは昔、Child分類といっていたものの進化版です。
Child-Pugh分類
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1点
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2点
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3点
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ビリルビン(mg/dl)
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1-2
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2-3
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>3
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アルブミン(g/dl)
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>3.5
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3.5-2.8
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<2.8
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PT(%)
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>70
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40-70
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<4
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腹水
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なし
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軽度
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中等度
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昏睡度
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なし
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軽度I-II
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重症III-IV
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肝臓の障害度を評価するための一つの分類です。点数が多くなるほど肝機能が悪い Class A: 5-6 Class B: 7-9 Class C: 10-15 (Pugh RNH, et al, Brit J. Surg. , 60, 646-, 1973) ちなみに Child分類は
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A(軽度)
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B(中等度)
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C(重度)
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ビリルビン(mg/dl)
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<2
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2-3
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>3
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アルブミン(g/dl)
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>3.5
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3.5-3.0
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<3.0
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腹水
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なし
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治療効果あり
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治療効果少ない
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脳症
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なし
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少ない
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時々昏睡
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栄養状態
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優
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良
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不良
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(Child, C. G. : Saunders. Philadelphia.(III ed) S50, 1965)