2006年9月16日

どうして麻酔科医になったかの答え

よく「どうして麻酔科医になったか」を聞かれることがある.「どうして」と聞かれても「好きだから」としか言いようがない.その「好きだから」にいろいろな理由があるのだと思う.「好きだから」というのは立派な答えだと思う.物事に向き合う上で「好きだから」というのは,最上の理由である.「好きだから」続けられる.「好きだから」がんばれる.「好きだから」新しいことに挑戦できるのである.
おそらく「どうして」と聞くのが研修医で,その研修医がメンターをもとめて問うている場合には,「好きだから」だけでは満足しない.聞く相手が,一般人あるいは上級医であれば「好きだから」だけで完結してよいと思う.私の場合,きっかけは「好きだから」なのであるが,そこから「おもしろい」に発展した.この「おもしろくなった」というのは今でも覚えている.麻酔科が「ただ単に麻酔をかけているだけではない」と言うことが実感できたからおもしろくなったと思う.手術の麻酔で”うまい麻酔科医”が麻酔をすると何事もなく終了する.この”なにごともなく”の裏にはどんな努力(ちょっと大げさか)があるかを理解できたなら麻酔科の魅力がわかるだろう.その努力というのが,ちょっと大人なのである.
ここを熱く語ればよいのではないかと思う.恥ずかしいのでこれ以上は書けないが,麻酔科の魅力を知りたい研修医の先生は私のところに研修にきてください.