2006年12月30日

吸入麻酔薬からの覚醒時CO2

吸入麻酔薬の話題が「金沢大学大学院医学系研究科麻酔・蘇生学講座Blog」のイギリスの手術室(2)で取り上げられている.特に興味があるのは,CO2をコントロールできるシステムである.吸入麻酔薬空の覚醒時は吸入麻酔薬を体外に排泄するために,換気量を増やすと思いがちだが,これはやりすぎるとかえって覚醒遅延を引き起こす.換気量を増やすというのはできるだけ吸入麻酔薬を洗い流したいという考えからではあるが,換気量を増やすことによりCO2分圧は下がり脳血流が減ることにより逆効果であるからだ.そこで,CO2をとばさずに吸入麻酔薬を洗い流すためには,換気量を増加させるならCO2を負荷しながらnormocapniaに保つ必要がある.2005年の大阪の臨床麻酔学会で管理人と同じワークショップで講演したDerek Sakata(日本人のような顔だが日本語はなせない)先生が開発したデバイスQED-100が米国で発売されている.このデバイスはCO2を負荷するだけでなく吸入麻酔薬の吸着剤が入っていて麻酔回路にこのデバイスを装着すれば覚醒はものすごく速い.カタログによると1/2以下の時間で覚醒するらしい.このカタログを見ても判ると思いますが,換気量を増やすとCO2が下がるために通常の回路では問題があります.覚醒時のCO2のコントロールについてよく考えて欲しいと思います.