眠りと目覚めの間 - 麻酔科医ノート -
眠りと目覚めの間 - 麻酔科医ノート -とは、北里大学医学部麻酔科教授の外 須美夫 先生がMedical Front International LimitedというサイトにWEB連載されている、麻酔についてのエッセイである。非常に好感の持てる内容で、麻酔に興味があるなしにかかわらず一読されることをおすすめしたい。現在では第1回(麻酔は必要悪)から第6回(意識)まで掲載されている。内容もさることながら、文章の明快さには感服する。そして、指導者らしくきちんと方向性を示してくれている。
管理人が大いに共感するのは第6回の締めの言葉である。脳機能の研究の最後で「日本麻酔科学会学術集会で大きなテーマとして取り上げられたにも係わらず,麻酔機序の講演やシンポジウム会場には若い麻酔科医の出席が少なかった。一方,最近発売された麻酔薬の使い方や麻酔機器のハンズオンセッションは大入り満員であった。多くの麻酔科医の意識が実用的なほうに向かっている。研究に興味をもたない麻酔科医が増えていることに対して,危機意識まで麻酔させてはならない。」
若い先生方にかかわらず、中堅の方々も、実用的なお手軽簡単なものだけを選んで満足していないだろうか?