「なぜできないか」ではなく,「どうしたらできるか」
研修医の先生を見ているといろいろなタイプがいる。気になるのは、「なぜできないか」と反省モードに入ってしまう研修医の先生である。気管挿管でも中心静脈確保でも、なんでもそうであるが「なぜできないか」というのは、決まった枠に当てはめて考えるタイプである。最近の医療系の研修プログラムには型にはまったことをしないといけない場合が多い。世界標準のBLSやACLSをはじめとした心肺蘇生法しかり、初期研修プログラムしかりである。決まり事が多いのである。そのような中で、基本をマスターしつつ「どうしたらできるのか」という発想を持って欲しいと思う。「なぜできないか」というのは、それ以上の発展性はないが、「どうしたらできるか」は、工夫やバリエーションを許容する。どうしても型にはまったことを行わなければならない時には、そのようにすべきだと思うが、ある程度工夫が許されるときには積極的に工夫して欲しいと思う。
あなたは、「なぜできないか」ではなく「どうしたらできるか」という意味がわかるだろうか。