声に出して読む麻酔チャート
先週、とあるところで麻酔チャート(ORSYSの電子記録)を解説する機会があった。麻酔チャートを見て、ひとつずつ医療行為やイベントを解説していくものである。この解説は、まさに「声に出して読む麻酔チャート」である。他人の書いた(入力した)麻酔チャートの内容を説明していくと、いろいろなことに気づかされる。人により麻酔チャートのリマークスへの記載密度が異なるのだ。後から読み返して解説しようとすると、医療行為(リマークス)と自動記録されたモニターからのデータが合わないもしくは解説できないものがあるのだ。きちんとかかれているものは、何の問題もなく見ただけで解説できるのだが、そうでないものもある。ORSYSには、誰がログインして記載しているかが残っているので、どの時間に誰が書いていたかを突き止めることが出来る。この記録と麻酔チャートの内容が読み取れないものには明らかな法則が見出される。麻酔チャートをあとから読んでいくと、記載者の実力がわかってしまうのである。「声に出して読む麻酔チャート」は、解説を聞いている人だけではなく、自分でやってみると麻酔チャートを書く上で大切なことを認識できるのである。自分の書いた麻酔チャートをもう一度じっくり見てみよう。新しい発見があるかもしれない。