TIVAは麻酔科医を育てる麻酔法である
まさに、その通りだと思う。この言葉は、2010年11月5日の第30回日本臨床麻酔学会のランチョンセミナー「研修医から指導医まで役立つTIVAの実際」という講演で宇部興産中央病院麻酔科の森本康裕先生が最後のスライドで示された言葉(名言)である。吸入麻酔を併用した麻酔に比較してTIVAでは実力が試される局面が比較的多い。その意味で、麻酔科医はいろいろなことを考えながら麻酔管理に臨まなければならない。
管理人のところでは、研修医にもTIVAを教えている。というか、ほとんどがTIVAの症例なので、その中で研修医を教育する必要がある。研修医にTIVAを指導するためには、指導医自身がTIVAに精通していなければならない。
普通に考えると、研修医にTIVAをさせようと思うと結構ハードルが高いと思われている。指導医はそれなりの覚悟をして研修医を指導する必要がある。その意味でも、精神的にも麻酔科医(指導医)を育てる麻酔法であるといえる。