Context-Sensitive Half-Time
Context-Sensitive Half-Time (CSHT)とは、ある薬物を一定の血漿濃度を維持するために持続静注した時、投与中止後血漿濃度が50%に減少するのに必要な時間である。教科書に,
こんな図
が書かれているのを見たことはありませんか。フェンタニルが大変なくせ者です。レミフェンタではCSHTは時間がたってもほとんど変化しません(こんな図にはでていません)ので問題にはなりませんが、フェンタニルでは2時間を超えたころから、同じ調子で入れ続けるとCSHTが次第に長くなってしまいます。こんなことを言うと、フェンタニルの使い方が下手な麻酔科医は、ただでさえフェンタニルの投与量が少ないのにさらに投与量を減らしてしまう懸念がありますね。そこでシミュレーションソフトが活躍します。賢い諸君はお気づきでしょうが、これらの話をするときには3コンパートメントモデルを理解しておくことが重要です。
レミフェンタニルほどCSHTが短く、時間がたっても変化しないものが出てくると、これまで、それほど気にならなかった(?私は気になっていたが...)プロポフォールが意外とくせ者だということがご理解いただけるでしょうか。
UKのサイトに、これらを理解するために都合のよいものがあるので、ここにリンク(右クリックで保存して、パワーポイントでご覧ください)しておきます。
ちなみに、CSHTは2005年度の麻酔科専門医筆記試験にも出題されています。今後、試験には必ずどこかに出てくる概念だと思います。
ここにリンクというサイトは,
http://www.onlineanaesthesia.co.ukで,中でも,Primary TopicsのPharmacologyには特筆すべき資料があります.一度,ご覧ください.音声付きのものもあります.